About ST

STとは…

STとは?

世界は未知にあふれている。毎日膨大な情報が発信され、私たちはそれを浴び続けている。

テクノロジーは日進月歩では進化し続け、生活はどんどんよくなってきている。


私たちは、世界のことのどれくらいのことを知っているのだろう?

美しい蝶はなぜあのような翅を持っているのか? 水の波紋はなぜあのような円になるのか?

夕日を見るとさみしい気持ちになるのはなぜなのか?


一体どれだけのことを私たちは「本当の意味で」知っているのだろう。


何も知らずに生まれてから、幾千もの「なぜ」を私たちは胸に抱き生きてきた。

しかし、膨大な情報量、変化の激しい「今」を生きる中でたくさんの「なぜ」を置き去りにしてきた。


「なぜ」を感じる心を閉じてはいけない。

自分の「なぜ」に耳を傾け、自分の力でそれを見つけなければならない。

そうして、「本当の意味で」知るという経験を積まなければならない。


STはみなさんの「なぜ」を応援します。

トコトン突き詰めたい「なぜ」を発見し、力の限りチャレンジしてみてください。

そしてその中で、自らの力で学ぶということ、自らの力で発見するということを全身で感じてみてください。

「勉強」とは何か?

誰も知らないことを知りたい。新しいことをやってみたいという好奇心はありますか。知りたいこと、興味・関心があることにチャレンジしたいという気持ちが「探究」では大切になります。

一方、思いついたことを全くの0の状態から探究するには人生はあまりに短すぎ、また非効率です。人間の歴史は700万年と言われており、現在に至るまで、たくさんの先人が探究を行い、発見、証明してきたことがたくさんの書物や論文に残されています。先人たちが残してくれた知の集積をぜひ利用しよう。すでに解明されていること、もうここまではわかっているということを知り、自分のものにすることが「勉強」です。先人たちが歩んできた知の上にあなたの「探究」があるのです。今まで道を切り開いてきた先人に感謝しつつ、まずは、積み上げられた知をしっかりと受け取り、理解することからはじめよう。そして、それらの「知」の上に新たな道を開拓していく取り組みを行おう。

「探究」とは何か?

「探究」は「なぜ」と「やってみたい」からはじまります。自分の心の中にある興味・関心に目を向けましょう。ちっとも思い浮かばないと思った人でも大丈夫です。「なぜ」はきっとあなたの中にあります。それはあまりにも普通のことで見過ごしているだけです。私たちは多くを知っているようで実は世界のことをほとんど知りません。純粋に自分の心と向き合ってみてください。自分が心から好きなこと、楽しいと思えることを探究のテーマに仕上げていきましょう。

「質的」な探究と「量的」な探究

「質的研究」と「量的研究」という言葉があります。探究を進めるみなさんは自らの関心が「質的」なものなのか、「量的」なものなのかを知ることは探究を進めるのに役立ちます。

「量的」とは主に数値のデータを用いるものをいい、数値に基づいて分析を行います。一方、「質的」とは数値やデータを用いないもので、数値でははかることのできない言葉や行動、画像などから情報を集め分析するものです。

「帰納法」と「演繹法」

帰納法とは、いろいろな事実や事例から導き出される傾向をまとめ結論につなげる論理的推論方法で、多くの事例に共通することをまとめることを重視し、聞く者に「納得感」を与えます。一方、演繹法とは、帰納法とは大きく異なる考え方で結論を導く方法で、一般的かつ普遍的な事実を前提結論に至る方法です。

「閉じた問い」と「開いた問い」

「開かれた問い」とは、問いに対する解が無数に存在する問いのことをいい、「閉じた問い」は、問いに対する解のバリエーションが限られている問いのことをいいます。「開かれた問い」は思考を拡散させる問いであるのに対して、「閉じた問い」は思考を収束させるといになります。具体的に示すと、「おもしろい書店とは?」という問いは開かれた問いです。なぜならその問いについての解は無数に作ることができるからです。一方、「書店の利用者数は今後10年で増加するか、減少するか?」という閉じた問いでは解が限られたものとなります。それらには明確な差があり、導かれる結果は大きく異なります。問題解決を行う際や探究のテーマを導き出す際に、自らの問いが開かれた問いなのか閉じた問いなのかを常に考えていくことは重要になります。

STの進め方

①自分の中に眠っている「なぜ」を発見しましょう。

②本当に自分の興味のある「なぜ」に出会えたら、それについて調査を行いましょう。

③テーマ設定用紙、探究計画書にまとめ、探究テーマを設定しよう。

④自らの探究方法で好きなことをトコトン突き詰めよう。

⑤自らの探究の足跡をまとめ成果発表を行おう。