「プール」という歌は好まれ、アルバムで一番というひともいるほどだが、
なぞが多いので前にも取り上げたがもう一度。
君に会えた 夏蜘蛛に会えた
ねっころがってくるくるにからまってふざけた
町の隅のどぶ川にあった
壊れそうな笹舟に乗って流れた
どこかの社員が聞き取った、公開された歌詞はクモが蜘蛛だけど、どう考えても雲がふさわしいのは前にも述べた。
それでふたりの歌かと思ったが、聞いているうちに、これはひとり、草野が草原にねっころがったりプールに浮かんだりしていて、夢想している状態だと気づいた。
夏なんとなく空を見上げていて、ああ夏雲だ、って思った経験は誰にでもあるだろう。
その体験だ。夏(休み?)の、あの、なんともいえない間伸びしたような時間。
ボロボロの笹舟に乗って流れる、というのも美しい優雅なイメージ。
夏の昼寝だ。
プールで水しぶきをあげるのは、僕か、誰か横の人か、とにかく上には白い夏雲が浮かんでいるのだ。
夏の時間を描いた大好きな歌は多く、ユニコーンの「自転車泥棒」とか、いい曲がある。