講演要旨

CPS時代における自治体サービスのスペクトラム

米澤 拓郎 (名古屋大学 大学院工学研究科 准教授)

講演概要

実空間と情報空間が一体化されたCyber-Physical時代に向け、都市・自治体はどのように変化していくのか?現時点のその姿から、CPS時代へのあるべき姿へと、どのように実装を進めていけばよいのか?本講演ではまず、我が国において自治体が抱える資産(人・モノ・情報)をCPS基盤の一部へと円滑にアップデート/デジタル・トランスフォーメーションするための、講演者らの過去5年間に渡る取り組みについて紹介する。またこれらの取り組みが、自治体業務の効率化だけでなく、これまでにない価値創出にどうつながっていくか、議論を行う。最後に、CPS時代における自治体および自治体が提供するサービスの姿を、現在の固定的な縦割り組織からその垣根が融和したスペクトラムへと変化していくことの是非について、議論する。

講演者略歴

国立大学法人名古屋大学大学院 工学研究科准教授。2010年慶應義塾大学博士号(政策・メディア) 。2012年カーネギーメロン大学客員研究員。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特任助教、特任講師、特任准教授を経て、2019年より現職。システム・ネットワーク・ヒューマンコンピュータインタラクションの交点に興味。国内外の研究プロジェクトにおいて、IoT技術を含むスマートシティに関する研究開発に従事。 2009年IBM Ph.D Fellowship Award、2013年・2019年情報処理学会山下記念研究賞などを受賞。