講演要旨
Society5.0とTechno-Social Paradigm : CPSとAIの展開
須藤 修(日本学術会議連携会員、東京大学大学院 情報学環・学際情報学府教授)
講演概要
Society5.0実現に向けた「人間中心のAI社会原則」の策定に関する政府会議に議長としてかかわってきた。国際的に高く評価された日本のAI社会原則の内容と含意について紹介し、新たな社会を構想する際に、いかにCPSが重要かを顕揚したい。またOECDのAI原則案、UNESCOなどの検討状況、主要諸国のAI政策の動向にもいくつか言及する。そして、日本がSociety5.0実現のための基盤としてCPSを積極的に活用した戦略、とりわけ人材育成とデータ基盤について考察したいと思う。
講演者略歴
東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学(1985年3月)、経済学博士(東京大学)(1989年3月)静岡大学専任講師(1985年)、助教授(1986年)を経て、東京大学助教授(1991年)、東京大学教授(1999年)、東京大学大学院情報学環教授(2000年-現在に至る)東京大学大学院情報学環長・学際情報学府長(2012年4月-2015年3月)東京大学総合教育研究センター長(2016年4月-現在に至る)
この間、ストックホルム経済大学(Stockholm School of Economics) 客員教授(1995)
NTTサービスインテグレーション基盤研究所リサーチ・プロフェッサー(1997年-199年)
日本経団連21世紀政策研究所主幹研究員(2008年-2009年)
国立情報学研究所客員教授(2010年-2014年)
一般社団法人次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)理事長(2013年-2016年)
グローバルコミュニケーション開発推進協議会会長(2014年―)
内閣府「人間中心のAI社会原則検討会議」議長(2018年―2019年)
Member of the OECD Global Science Forum Expert Group (2014年-2016年)
Member of AI expert Group at the OECD (AIGO)(2018年-2019年)
UNESCOハイレベル会合日本代表(2019年)
などを歴任。
<主な業績・活動>
・須藤修『複合的ネットワーク社会―情報テクノロジーと社会進化』(有斐閣)【著書】第11回テレコム社会科学賞受賞
・Osamu Sudoh ed., Digital Economy and Social Design, Springer-Verlag【著書】
・Osamu Sudoh Chief-in-Editor, Springer Briefs for Data Scientists and Innovators, Springer Nature 【シリーズ編著書、近刊】
・一般社団法人次世代放送推進フォーラム(NexTV-F)理事長(2013年-2016年)として世界初の4K放送実現に貢献した。総務大臣表彰(2016年)
・内閣府「人間中心のAI社会原則検討会議」議長(2018年―2019年)として、AIを基盤にした新しい社会の在り方に関する検討を行い、G20首脳会議、OECD、UNESCOなどにおけるAI原則に関する国際的な検討に貢献した。