深層学習を用いて,物理でいうところの勾配系の縮約モデルを考えています.
大雑把に言えば,我々が物理でやってきた,ミクロな系(分子の運動方程式)から,統計科学と物理的な洞察を経てボイル・シャルルの法則のような縮約モデルを得るといったプロセスを深層学習を経由して取り出すことが出来ないか?というのがこの研究の趣旨になります.
方法としては
VAE などの自己符号化器を用いてデータ (X_t) の縮約表現 (z_t)を求め
この縮約表現(z_t)から,次の時刻のデータ(z_{t+1}) の勾配を予測するポテンシャル関数を深層学習モデル V_NN に埋め込み
この V_NN を解析する
という手段を取っています.解析対象としては磁性薄膜のダイナミクスで用いられる時間依存型Gintzburg-Landau方程式でパターンの形成モデルを見ています.