自分を見つめ直す、聖地へ ― 大峯山登拝修行
信貞寺では、
修験道の伝統に基づき、奈良県・大峯山の山頂にある『大峯山寺」を参拝する「大峯山登拝修行」を行っております。
大峯山は、古くから修験道の聖地として守られてきた霊峰です。山上の聖域は、今でも女人禁制を守る行場で、そこで自分自身と向き合い、心身を鍛え、日常で曇った「六根(五感と心)」を清め、自然と一体となり神仏のご加護、大いなる力を得る場として大切に受け継がれてきました。
信貞寺の大峯山登拝修行においても、険しい道のりを一歩一歩大切に歩み、行場に挑み、山上ヶ岳でのお参りを経て宿坊で過ごす一夜は、特別な意味を持ちます。
下界の喧騒が届かない静かな夜、同行者と語り合い、自然の息吹を感じる時間は、明日への活力となるかけがえのない経験です。山の清らかな気に包まれながら過ごすそのひとときは、日常の生活で溜まった心の垢を洗い流し、本来の自分を取り戻させてくれます。
この伝統ある登拝を通じて、皆様自身が日常に戻った時に、次の一歩を踏み出せるようお手伝いをいたします。
初心者の方でも、志を同じくする仲間が支え合い、安心して修行していただけます。
年に一度のこの機会に、是非ご参加下さい。
日時 令和8年5月29日(金)~5月30日(土)
男性のみの募集です。
下記添付の募集案内をご確認の上、申込フォームより
参加申込をお願いいたします。
○ 過去の登拝修行 ○
● 令和8年5月29日・30日
信貞寺の重要行事である「大峯山登拝修行」を、5月29日〜30日の1泊2日にて執り行いました。
本年は過去最高となる総勢36名が参加。北は青森、南は福岡から、大学生から83歳の大ベテランまで、全国の信徒が奈良県天川村に集結しました。さらに、日本在住30年を迎えるベルギー人の方もご参加くださり、国境を越えた深いご縁に結ばれた賑やかな布陣となりました。(うち13名が初参加)
始まりの急登: 肌寒さを感じる曇り空の中スタート。最初の難関である「五番関」への急坂では、初参加者から戸惑いの声も上がりましたが、励まし合いながら乗り越えました。
掛け念仏: 修行の山道をひたすら前人の足跡をなぞりながら進みます。先達の声に合わせ、全員で「懺悔懺悔・六根清浄」の掛け念仏を山内に響かせました。
西の覗き: 新客13名が断崖絶壁での荒行に挑戦。己を見つめ直し、新たな自分へと生まれ変わる貴重な体験となりました。
山頂での勤行: 山頂に近づく頃には奇跡的な晴天に。素晴らしい絶景に包まれながら、全員で無事に勤行を修めました。
山上東南院での夜: 宿坊での温かい夕食とお酒を囲み、苦楽を共にした仲間同士で一生の思い出を語り合いました。
翌朝も天候に恵まれ、見事なご来光を拝むことができました。
それぞれのルートで下山: 下山時は、足に不安のある1名に住職が付き添い、安全を最優先して「洞川下り」へ。残りのメンバーは、来た時と同じ険しい修行道を一歩一歩下りました。
全員無事の結実: 状況に応じた細やかな配慮と、それぞれの強い意思により、大きな怪なもなく36名全員が笑顔で無事に下山することができました。
世代や地域を越え、一つの大きな家族のように支え合って成し遂げた今年の登拝修行。
ご参加いただいた皆さま、誠にお疲れ様でした。
これからお里の行で皆様の御縁がつながり、来年も新たな仲間が増えるのを楽しみにしております。
【参加者からいただいた声】
1. 「去年の自分を超え、仲間の支えを実感したリベンジの旅
あきらめずに続けた成果: 毎週、金剛山に登り続けて準備をしてきました。無事に下山して皆さんに感謝を伝えられたとき、「生まれ変わりたい」と努力してきたことは無駄じゃなかったと実感できました。
『合力』という教え: 「自力だけでやろうとこだわらず、他力と合わせれば『合力(ごうりき)』になり、それも自分の力でいいんだよ」と言っていただき、背負っていた心の重荷がすっと軽くなりました。
2. 「二回目だからこそ見えた、山が教えてくれた景色」
誰かのために力を使う時期: 自分の欲を満たすことよりも、人の喜びや、誰かのために力を使うことに目を向ける大切な時期なのだと、苦しさの先にある深い充実感の中で気づかされました。
山には雑草がない: 社会では人や物事を都合よく分類しがちですが、山にはその物差しがありません。名もなき草木も岩も、ただ“あるがまま”に存在している姿に、大切なことを教えられました。
3. 「みんながいたからつらくない。1泊2日の『生まれ変わり』」
仲間がいる心強さ: ハードな道中でしたが、先達の法螺貝の音、みんなで唱和した掛け念仏、そして前を歩く仲間の背中があったから、不思議とつらくありませんでした。
西の覗きと、極楽浄土の夕日: 崖から吊るされた時は猛烈に怖かったですが、仲間が支えてくれる絶対的な安心感で腹が据わりました。山頂で見た夕日はまさに極楽浄土。下界に戻ったとき、まるで別の世界に行って新しく生まれ変わってきたかのような感覚になりました。
4. 「心・技・体がそろって達成できた喜び」
過去の経験すべてが力に: 30年前の登山やフルマラソン、かつてのとび職の経験など、自分のこれまでの歩みすべてが身体を押し上げてくれていると感じ、指導してくれた先輩方への感謝が湧きました。
周囲に支えられて生きている: 心・技・体がそろい、先生や仲間への信頼があったからこそ達成できたお参りでした。これからも周囲に支えられている実感を胸に、自分も周りを助けられる強く優しい心を持ち続けたいです。
5. 「言葉や国境を越えて、心で聴いた修験の響き」
連携とチームワークに感動: 36人のグループに温かく受け入れてもらい、一緒にやり遂げたことが何より心に残っています。登山は一種の瞑想であり、次の一歩に集中する素晴らしい体験でした。
離れていても、つながっている: お経のリズムに口頭でついていくことはできませんでしたが、目を閉じて聴く声や錫杖の音はとても美しく、心が落ち着きました。下山中、山の別の場所から響く皆さんの「懺悔、懺悔…」という声を耳にしたとき、グループから少し離れていても、心は深くつながっていると不思議な安心感を覚えました。
6. 「不安を乗り越え、不確かな未来ではなく『今現在』に集中する」
囚われていた心からの前進: 普段、不安症が強く、過去や未来のことばかりを気にして気持ちが前に進めない状況が続いていました。
足元の一歩に集中する: 危ない場所でも、滑らないよう、躓かないよう、一歩一歩足元を確認して進む修行を通じ、「今現在に集中すれば物事は大丈夫だ」と体感することができ、以前より一歩前へ進めた気がします。
7. 「金剛杖が教えてくれた、他力(周囲)への気配りと感謝」
自力と他力のバランス: 下山の険しい道で、金剛杖(他力)と、山側の岩や枝を掴むこと(自力)の使い分けを学びました。杖のサポートを得るためには、お大師さまの分身として常に大切に扱い、気を配りながら持ち運ぶ(他力を活かすための努力をする)必要があります。
日常への還元: 帰宅し、筋肉痛の体にシャワーを浴びながら、今回の充実した行と皆さまとの深いご縁に感謝を捧げました。この気づきを俗世での生き方に置き換え、明日からの日常に向かいたいと思います。
8. 「電波の届かない山の中で、自分自身と深く向き合う」
金剛杖に身を預けるように: 何でも自力で抱え込んで潰れてしまう悪循環にいましたが、杖(周りの助け)に身を預けることで楽になるという、生き方のヒントを学びました。
恐れを乗り越え、『全力』で生きる: 「西の覗き」などの恐れも、奉行様の指示を忠実に守り、前の人の所作に集中することで乗り越えられました。山の中のシンプルな世界に身を置くことで、自分の普段の仕事の姿勢を見つめ直すことができ、「自力」に「他力」を合わせた「全力」で、これからの荷の重い仕事や社会に貢献していこうと決意しました。
● 令和7年5月30日・31日
● 令和5年8月30日・31日
● 平成31年9月3日・4日
● 平成30年9月1日・2日
● 平成29年9月2日・3日