超高齢社会、少子化、医療費の増大、介護者不足が深刻な時代に必要なのは、予防医療の推進と、ナチュロパシー(自然療法)と言った、身体が本来持っている自然治癒力を高めて健康を維持する方法を、私たちひとりひとりが実践していける国にすることであると考えます。 たったひとりのナースの小さなパワーではありますが、そのためのお手伝いをさせて頂ければと思っております。
自然然療法にはインド5000年の歴史を持つアーユルヴェーダ医学や4000年の歴史を持つ中医学の他にも、アロマセラピー、ハーブ療法など、様々な伝統的な医療があリます。
喘息発作や心臓疾患など、緊急時には西洋医学の対症療法が力を発揮しますが、慢性的な疾患や根本的治療には、漢方薬や食事療法によるアプローチが必要です。
このように、現代西洋医学と東洋医学や様々な代替療法を個々の患者に合わせて取り入れていく統合的な治療やケアが必要になります。
そこには、人間の病気、肉体だけでなく、心、身体、気(エネルギー)、霊性の4つの面から統合的に捉え、社会、自然、宇宙との調和に基づき、4つすべてを良い状態に整えていく「ホリスティック医学」の考え方があります。
このホリスティック医学は、医師だけではなく、看護師やセラピスト、カウンセラーなど、様々な専門家も取り組むことができるアプローチです。
セラピストが心理療法やリラクゼーション技法などを提供することで、総合的な健康をサポートすることができます。 私にアロマを教えてくださったニールズヤードレメディーズで講師をなさっていらした方がアロマの道に進んだきっかけは、道端で気分が悪くてしゃがみ込んでいた時に、ちょうどアロマショップの店員さんがペパーミントの香りでケアしてくれたら、気分がすっと楽になったことだったそうです。
予防医療においても、自然療法においても、いちばん大切なのは食事です。
健康的でバランスの良い食事と言いますが、「命は食にあり」という言葉の通り、新人ナース時代に学んだのは、患者さんの病気に合わせた治療食により、患者さんの症状が改善されていくこと、食欲がなくなり、食事が摂れなくなっていった患者さんは、亡くなられてしまうのだなということでした。
この、私たちの健康を左右する食事ですが、病気にはなっていないけど体に不調があるといった場合にも、食事の改善に取り組めば体質を改善させる力が、食事にはあるのです。
病院や学校の給食など管理栄養士さんが作る食事の素晴らしさはもちろんですが、私が興味を抱いたのは「薬膳」という食事でした。 薬膳とは中国4000年の歴史のある中医学の考え方に基づいた食事療法なのですが、勉強してみると、特別な中国食材だけではなく、日本の毎日のおうちごはんそのものも薬膳であることがわかりました。
旬の食材を食べていれば、それが自然と薬膳になっているのですが、さらに体の体質に合わせた食材を少しずつ摂り入れていくだけで、体に良い変化を感じることができるのです。
これこそが自然療法です。
しかし、薬膳のおすすめの食材が、持病があったり、血液検査による異常値が見られた場合には、摂取してはいけない場合もあります。
おひとりおひとりの体質、健康常態に合わせたお食事のアドバイスは、薬膳という中医学の知識だけではなく、様々な観点から考えていく必要があります。
また近年、「腸活」が健康と美肌につながると人気であり、実際に腸内環境の良し悪しが健康寿命や認知症に影響することがわかっていますが、逆に腸の弱い方がやたらと腸活をしたためにますますお腹の調子が悪くなってしまう事もありますから、その方に合わせたお食事の見直しが必要になります。
女子短大家政科では栄養学を学び、ナースとなってからは、糖尿病食や腎臓食の患者さんへの指導経験もあり、また、薬膳インストラクター、ダイエットインストラクター、超活アドバイザーなどの資格も取得しました。ナースとして、美容と健康、体質改善のためのお食事のアドバイスやご無理のないエクササイズなどのご紹介も致します。