講師
2023年度 講座情報

加藤 到

科目 望遠鏡のしくみ

所属 NPO法人小さな天文学者の会
   東北芸術工科大学映像学科教授

専門では、映像の制作を教えておりますが、カメラや望遠鏡等の光学機材は大好きで、西蔵王高原で熊の出没に怯えながら星空を仰いでおります。天体観測に於いては、決して映像を撮影しないことに決めており、眼視派として、数万光年先からの光が“たった今”自分の網膜に到達した喜びをかみしめることを最大の目的にしております。デジタル映像が天文の世界を飛躍的に進化させている昨今ですが、意外にローテクでアナログな光学機器にロマンを感じてしまうのは私だけでしょうか?素朴な方式で成り立っている望遠鏡のしくみについて、実物をお見せしながら解説していこうと思います。

佐藤 清史

科目 さぁ、はじめようA

所属 郡山市ふれあい科学館
   NPO法人星のソムリエ機構

やまがた天文台で星のソムリエ®になったことがきっかけで、現在は郡山市ふれあい科学館でプラネタリウムの解説や観望会を行っています。この仕事をしていると、人が感動する瞬間に立ち会うことができます。星座が見つけられたとき、望遠鏡で月や惑星を見たときの感動の声や表情は、私だけでなくその場にいるたくさんの人に幸せを分けてくれます。

みなさんもその感動の瞬間に立ち会ってみたいと思いませんか?星のソムリエ®ならそれができます。星は知識がなくてもそれだけでたくさんの人に感動を与えてくれます。しかし、そこにちょっとした星の楽しみ方や知識が加わるだけで、たくさんの人に感動を届けることができるようになります。「さぁ、はじめよう」では、まずは自分が星を楽しむためのコツをご紹介していきますので、自分に合った楽しみ方を探してみましょう。

佐藤 吉晴

科目 星座を見つけよう
   望遠鏡を使ってみよう

所属 NPO法人小さな天文学者の会
   星のソムリエ®︎仙台

今から45年ほど前、九ちゃんの「見上げてごらん夜の星を」を聴いて星座に興味を持ちました。夜な夜な空を見上げては教科書の星図と照らし合わせて星座を覚えた記憶があります。今、観望会で参観者と一緒に夜空を見上げて、星座を見つける楽しさを満喫しています。この講座では、観望会を始める前の注意事項、星座早見盤の使い方、四季の星座の見つけ方、月や惑星の動きなどを皆さんと一緒に学んでいきます。実際の観望会は、星座を見つけるだけでなく、星座にまつわる神話や星の生い立ち、宇宙の神秘さなど参観者とコミュニケーションをとりながら、楽しく進めることになります。星のソムリエとして資質の向上につながる講座にしたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

観望会で人気があるのは、月(クレーター)と土星です。望遠鏡を覗いた瞬間、“すげえー” “わあー”と歓声があがることがよくあります。色の対比が美しいアルビレオ、目試しの星ミザールとアルコルの二重星も人気があります。望遠鏡を操作してこれらの天体を導入する案内人にも参観者の熱い眼差しが注がれます。望遠鏡は参観者を星の世界へ誘う魅力的な天文機材です。望遠鏡の操作を習熟することは、星のソムリエの資質の一つです。この講座では、屈折経緯台式望遠鏡の使い方、手軽に使える経緯台の操作の仕方を実際に望遠鏡に触れながら学びます。小望遠鏡で観望に適した天体も紹介しながら講座を進めたいと思います。よろしくお願いします。

柴田 晋平

科目 宇宙はどんな世界
   さぁ、はじめようB

所属 NPO法人星のソムリエ機構
   山形大学理学部客員教授

星空案内人(星のソムリエ®︎)資格認定制度の創始者であり同時に天文学者。

星空案内人としてどのようにサイエンスとしての天文学を星のソムリエはどこまで理解すれば良いかを徹底研究する講義です。プロの天文学者の見方をしっかりお伝えしますね。優しい言葉と簡単な考え方で理解できるように!お会いするのと楽しみにしています。

「さあ、はじめよう」という科目は、星空案内の最も基礎の部分です。ここを抑えておけば他の科目の勉強がとても楽しく進められます。講義では、わかりやすさを重視しました。また、楽しさを伝える方法もお伝えします。

永田 美絵

科目 星空の文化に親しむ

所属 コスモプラネタリウム渋谷チーフ解説員
   NHKラジオ第一「子ども科学電話相談」の天文・宇宙関連を担当

夜空を見上げていると遠い昔の人々が星座に託した想いや、遠く彼方に広がる宇宙の謎を解き明かしてきた先人の知恵に驚いたり、地球の中に生きる自分の命の大切さに気付いたりします。夜空を見上げることは本当に素晴らしいことです。そして少しでも見上げた時に星の知識があれば、より豊かな人生を過ごすことができると思います。私は地球に生きる素晴らしさや命の大切さを天文学から学びました。それを皆さんにお伝えすることをとても嬉しく思っています。どうぞよろしくお願いします。

渡邉 瑛里

科目 星空案内の実際

所属 NPO法人小さな天文学者の会
   山形大学理学部プロジェクト研究員

みなさんが宇宙や星に惹かれる理由はなんでしょう?私は未だに自分でその問に対して明確な答えを持てないでいます。しかし、私は星や宇宙のことを知れば知るほど、そして考えれば考えるほど、その世界に心が惹かれて止まず、同時に郷愁にかられて仕方がなくなります。

小学校3年生の時に父に手をひかれて行った児童センターで望遠鏡を作ったその時から、心に宿ったその気持ちは、宇宙や星がもたらす驚きや感動を共有できる仲間との時間を通して、大きく成長してきたように思います。

星空案内の実際では、天文の難しい知識はひとまず忘れ、みなさん自身が大切にしている、または心の奥底に眠っている、宇宙や星への想いを考えたり表現したりする時間をたくさん持ちたいと思っています。講座を通して感じた事がみなさんの星空案内人ライフの道標になると嬉しいです。