読書支援について問題解決技法を基礎理論としてその思考プロセスを言語化する試みを行った。
ねらいは実践の根拠を説明可能にすること。
そうなれば仮説検証が客観的になり質の向上や個別性への適応が期待できる。
この思考プロセスに設定されている「子どもを知ること」と「支援課題」についての定義は独自に作成したものである。
このプロセスに基づいた実践と振り返りを繰り返すことによって、客観的分析が可能な事例が蓄積されることを期待する。
読書支援の質の向上に少しでも貢献できれば幸いに思う。
子どもと本の出会い創出過程を説明する。
資料③-1.子どもを知る。
ポイント▷
その子どもがどのような状況にあるのか見極める。
①傾聴と対話で思いを聞き出す。
②一般的な発達を知る。
③個別的な状況を知る。
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解説▷
①子どもの訴えを先入観なしで受け止める。
②共通要素としての定型的な発達過程を知る。
③個別的な状況要因を知る。
⑴やる気、実効性
⑵環境(適書との出会いの機会等)
資料③-2.読書支援の定義と観察の視点
ポイント▷
読書支援とは
・読むために必要な要素であるが現在不足しているもの(ニード)を補うこと。そのニードが支援の課題となる。
※課題のとらえ方が正確でないのならば現象の細分化に意味はない。
※顕在的なものと潜在的なものがある。
※言葉では表せないこともある。
ある目的に対して予測性をもった実践ができるかをみる。
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解説▷
支援課題を明らかにするための観察が必要となる。
そのための視点となるニードの枠組みは以下の3つ。
①発達のニード ☛資料①.読書技術の発達 ☛資料②.読書興味の発達
②行動変容のためのニード☛行動変容について
③環境のニード
⑴適書との出会い
⑵読書のための時間・場所
資料③-3.情報を整理し推論する。
ポイント▷
共通要素と個別的要素からその子どもらしさをみる。
資料③-4.情報の統合を図る。
ポイント▷
その子どもの全体像を描く。
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解説▷
共通要素と個別的要素からその子どもらしさをみる。
①要望は結局何か。潜在的要望はなにか。
②発達は年齢相応か。
③3つのニードの充足度との兼ね合いはどうか。
資料③-5.解決方策を考える
ポイント▷
ある目的に対して解決に向けた予測性のある実践を考える。
①ニードの優先順位はどうなるか。
②自己効力感向上のために有効と思われる声掛けはなにか。
③条件に合ったを本はどれなのか。
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解説▷
実現可能かどうかの見極めも必要。
資料③-6.実践
ポイント▷
①尊厳を尊重した声掛けとともに。
資料③-7.振り返り
ポイント▷
①子どもの様子を観察する。
②言動に注意し変化をみる。
③変化のきっかけは何だったのかを考える。
最新更新2021.03.17