論文を書くときにほぼ必ずと言っていいほど作る、調査地点の地図。論文を出版する際にgoogle mapやgoogle earthなどの地図アプリをコピペするのはよくない。そんな時に、よく使われるのがQGISである。 ここでは管理者が非常に苦戦したQGISでの地図の作成方法を忘れないために簡単に解説する。今回は次のような地図を作成する方法である。
まずは、ダウンロード。WEBで「QGIS ダウンロード」と調べたら一番上に出てくる。
サイトに入ると上の写真のような画面が出てくる。この中で自分の使用しているPCに合わせてダウンロードする。ダウンロードが完了したら、ファイルを展開する。
するとQGIS Desktop 3.36.1 (後ろの数字はver.なので最新バージョンの数字になる)があるので、それをクリックしQGISを起動させる。
まず最初にやることが、地図を表示させることである。
論文上では一般的に白地図を使用する。
QGISウィンドウ内にある、ブラウザパネルの中にある、XYZ Tilesをクリックする。
すると次の画像のような表示が出るので、
新規接続をクリックする。
すると、XYZ接続のウィンドウが出る。
名前は適当に白地図などに決めてよい。
重要なのはURL。
https://basemaps.cartocdn.com/light_nolabels/{z}/{x}/{y}.png%0A
を入力する。
このURLはCartoDB Positron のオープンアクセスできる白地図のURL。
入力が終わったら、OKを押して適用させる。そのウィンドウが閉じると、ブラウザパネルの欄に新しく、白地図(自分でさっき決めたタイトル)の項目が出るのでそこをクリックすると白地図が表示される。
地図を表示できたあとは、地点にプロットを打つステップに移る。
まず準備をするのはExcelファイルに打ちたい地点の情報を入れる。
この時に、地点名(name)、緯度(latitude)、経度(longitude)、そしてラベル用の緯度経度のまとめ(Latitude+Longtitude)を用意し、保存する。
QGISの画面に戻り、レイヤーのボタンをクリックすると次の画面のような表示が出る。
「レイヤーを追加」をクリックする。
「CSVテキストレイヤを追加する」をクリックする。
すると次のような表示が出る。
このファイル名の横にある・・・をクリックするとファイルの選択画面が開く。
そこからさっき作ったExcelファイルを選択し、読み込む。
読み込むとレイヤー設定に、Excelファイルのデータが表示される。
その時に数値の欄が「倍精度」になっている。
このまま、進んでしまうと変な数値になってしまう。そのため、そこをクリックし「整数(32bit)」に変更する必要がある。
確かではないが、windowsが32bit、Macが64bitを選択する必要がある。確かではない。
(僕がやったときは、windowsで32bitで設定しないとうまくいかなかった。)
また、Latitude+Longtitudeは同様に「テキスト」に変更する。
設定が出来たら、右下の追加(A)をクリックする。
すると、レイヤーパネルにExcelファイルのname欄にある名前が表示される。
この、名前をクリックするとプロットの詳細な表示を変更することが出来る。
地図のプロットのラベルが必要な場合は、
レイヤパネルにある、ファイル名をダブルクリックすると、次の画面が出る。
(ここで、シンポロジを選択するとプロットのタイプを変更できる。)
この画面でラベルを選択する。
すると画面の上側に、「なし」と表記されるのでそこをクリックし、「単一定義」に変更する。
すると、ラベルを設定する画面に移動する。
そのなかで「Value」を選択し、
「Latitude+Longtitude」に変更すれば
Excelファイル内で設定した緯度経度をまとめた表記に、
「Name」に変更すれば、Excelファイル内に設定した名前をラベルに設定できる。
(つけたい表記があるのであれば、Excelファイルに、そのタイトルと数値(名前)を入れるとそのタイトルがこの選択欄に表示されるため、そのタイトルを選択すると、数値(名前)がラベルに付く)
選択後、右下にある適用を押すと、プロットの上に数値(名前)が表示される。
画像では、地点の座標が表示されるように設定しています。
プロットを打った後は、印刷用(論文で使用する用)にレイアウトを作成する。
まず、QGISの元画面に映る。
左上にある、プロジェクトを選択する。新規印刷用レイアウト(P)を選択する。
印刷用レイアウトを作成のウィンドウが表示されたら、タイトルを適当に決める。
すると次のようなウィンドウが表示される。
このウィンドウが開いたら、上のタスクバーにある「追加(A)」をクリックする。
すると次のような選択肢が出るため、「地図を追加」を選択する。
選択したら、白いキャンバス上にクリックしながらドラッグすることで、QGISの元画面に表示されている地図を切り抜くことが出来る。(下の画像は表示する途中)
3.1地図の枠に座標やグリッド線を表示する方法
表示されたら、右側にあるアイテム欄の地図1をクリックする。
すると、レイアウト・アイテムプロパティ・ガイドの欄がアイテムの下の欄に表示されるので、アイテムプロパティを選択する。
すると、地図の設定表示が出るので、
座標参照系(CRS)を選択して、デフォルトCRSを選択する。
ここでこれを選択しないと、後々、地図上の緯度経度表記が無茶苦茶になる。
アイテムプロパティの欄を下にスクロールすると、領域欄が出てくるので、ここの表記が無事、緯度経度の表記になっていればうまくいっている。
そのまま下にスクロールするとグリッド欄があるので、選択し、+ボタンをクリックするとグリッド1という選択肢が表示される。
それを選択し、グリッドの修正を押す。
すると、MapGridのプロパティが開く。
座標参照系(CRS)をデフォルトCRSに変更し、
次の画像のように数値を入力する。
(この数値でグリッド線の間隔を決められる)
地図に表示される、グリッド線を見ながら設定する。
そのまま、プロパティを下にスクロールすると、フレーム欄がある。「フレーム無し」になっているため、ここを「内側と外側に目盛り」を選択する。
そして、そのままスクロールすると「座標を描画」があるのでそこを選択する。
すると、左に表示されている地図のフレームに緯度経度が表示されるようになる。
「座標の描画」欄をそのままスクロールすると、「地図フレームへの距離」があるのでそこの数値を変更すると、フレームに表記されている緯度経度の位置を移動することが出来る。
-にすると数値が内側に移動こともできる。
アイテムプロパティ欄に戻り、下にスクロールすると、地図全体のフレーム欄があるので、選択する。すると、地図全体のフレームが表示され、地図の枠線が設定できる。
3.2地図のスケールバー・方位磁針の追加、および画像化
印刷用地図の図の左側にある、タスクバーに
スケールバーを追加、及び方位記号を追加を選択し、地図上でドラッグすると追加ができる。
追加し、すべての調節が終わった後、左上の保存マークを選択し、このプロジェクトを保存することが出来る。
保存したら、タスクバーにあるプロジェクトをクリックする。
その中にある、インポートとエクスポートを選択し、次の画像にある、「地図を画像にエクスポート」を選択し保存すると今まで作成した地図を保存することが出来る。
以上がQGISで地図を作成する方法である。
僕自身もまだQGISを使いこなせていないので問題が生じる可能性がある。
その場合はChatGPTに聞くと問題を解決するヒントをくれることがある。