宮城県女川町に本店を構える水産加工会社「高政」について、楽しみながら理解を深められるクイズ形式のコンテンツ「高政検定」を制作。インターンを通して企業の魅力に触れる中で、「地元に根ざし、震災から立ち上がり、世界に挑む企業」の姿をもっと多くの人に知ってもらいたいと思い企画した。
地元では日常的に親しまれている笹かまぼこだが、その背景にある歴史・理念・地域への思いは、意外と知られていない。
老若男女問わず楽しめるよう、おやつ感覚の親しみやすさや企業のストーリーを盛り込み、「知って終わり」ではなく「食べてみたい」「女川に行ってみたい」と思えるような内容を意識した。
「定年以上は口を出さず」といった女川らしい価値観を引き継ぎながら、時代に合わせて挑戦を続ける企業の姿を、クイズという形で伝えることで、地域や企業への興味の入り口になることを目指した。
出題の順番は、あえて難易度を徐々に上げていく構成にした。そうすることで最後に伝えたかった企業の想いや地域性が、ただの情報ではなく“メッセージ”として届くように工夫した。選択肢づくりは意外と難しく、正解だけでなく「ありえそうだけど違う」選択肢を考えることの奥深さを知った。
プレゼンのスライドデザインを褒めてもらえたことが自信になり、「もしかして自分はプレゼンづくりが好きかもしれない」と気づけた瞬間があった。テンプレを使わず、自分で構成から色・分割まで考える中で、“どう見せるか”という視点の面白さにも出会えた。スライドづくりは大変だったけれど、「高政らしい上品さや信頼感」が表現できた実感がある。ロゴの色と合わせた配色も、細かいけれど大事なポイントだった。
講義で最初に「この検定を通して何を伝えたいのか」を言語化できていたからこそ、最後まで軸がブレなかった。
次への視点
当日の発表では、スライドを読むだけになってしまい、聞き手とのやりとりや巻き込みが足りなかった。アドリブや問いかけを入れて、参加者が「一緒につくる」感覚になれるような場づくりが必要だと思った。
テンプレに頼らず作ったからこそ、スライドの切り方や情報のブロック分けが曖昧になったところもあり、次は「目線の流れ」「言葉のリズム」「1スライド1メッセージ」を意識してブラッシュアップしたい。
正解を押しつけるのではなく、問いの中に余白を残し、受け取る人それぞれの視点を尊重できるような問いのデザインを目指したい。