主  旨

言語はあらゆる学問の中枢であり、いかなる学問でも言語を通じなければ理解できません。そのため、言語学は学際的研究に最も向いている分野であると言っても過言ではありません。近年では、史料に基づく言語研究（言語学×文献学）、ノンネイティブを対象とする言語教育（言語学×教育学）、コーパスの開発と活用（言語学×情報工学）など、言語学の学際性を示唆する研究が盛んに行われており、学際的研究の重要性に対する理解がますます高まっていると言えます。一方、日本国内の言語学研究は、未だに一人で行うような研究スタイルが主流になっています。他分野の研究者とのつながりをもたなければ、当該分野の最新動向について優れた知見を得ることができず、質の高い学際的研究は望めません。

学際言語学会は、このような背景の下で立ち上げられた国際規模の研究集会です。言語学の研究を主軸としながら、関連するさまざまな分野の研究者を集め議論を重ねることで、国際的・学際的な人脈を形成し、よりインパクトのある研究成果の創出を目指します。