「RPAはプログラミングスキルがいらない!」「初心者でも使える!」とよく言われますが、実際のところどうでしょうか?
既にRPAを始めた方も、これから使おうとお考えの方も、本当に使いこなせるが不安ではありませんか?
実は私も同じで、マクロマンを使い始めた当初はとても不安でした。
プログラミング経験はありませんし、パソコンに特別詳しいというわけでもありませんでしたので・・・。
でも!自力で学習しつつトライ&エラーを繰り返し、
1年間で20以上のロボット作成・月間の手動業務100時間超の自動化に成功しました!
今回は、そんな私が実際に行ってきた「マクロマンの使い方の学習方法」を紹介いたします。
もちろん、完全無料のRPAマクロマンに合わせて、すべて無料でできる方法でご用意しました。
といっても特別なことはなく、Web上で当たり前にできることを、1つ1つ押さえていくだけです。
何から始めたらいいかわからない!という方に、少しでもお力添えができれば嬉しいです。
マクロマンを提供する株式会社コクー様の公式サイトに、マクロマンの基本操作を習得できる解説ページがあります。
マクロマン はじめてガイド - 完全無料RPAツール「マクロマン」 - コクー株式会社
例えば「インストール方法~基礎情報まとめ」の各ページでは、マクロマンのインストール方法や、『インスタンス』『変数』など、
普段の業務では使わない用語の説明もあります。
また、「さっそく動かしてみよう!Excel入力自動化」を見ると、マクロマンに指示を出す手順や、Excelの動かし方の基本がわかります。
まずインストール方法から1つ1つ確認したい!という方にもおすすめです。
公式練習事例集には、Excel操作以外の機能を使いこなすための、様々な練習事例が用意されています。
マクロマン練習事例集 - 完全無料RPAツール「マクロマン」 - コクー株式会社
基本編・応用編と用意されていますので、基本編から順にチャレンジしてみましょう。
ショートカットキーを送信する
Webブラウザを起動する、Webページのボタンをクリックする
Webページに記載されている情報を取得する
同じ動作を繰り返し実行する
条件にあわせてPC操作を分岐させる
ファイルを指定したフォルダに移動させる
などの操作を習得できます。
特に『ショートカットキーの一覧』は要チェックです!
マクロマンは個別サポートこそ有料ですが、練習事例に加え、オンラインマニュアルも公開されています。
オンラインマニュアル - 完全無料RPAツール「マクロマン」 - コクー株式会社
オンラインマニュアルを使うと、主に次のようなことがわかります。
スクリプト、コマンドなどの用語の意味
スクリプト作成画面、変数設定画面など、各画面の操作方法
計画実行(タスクスケジューラへの登録)の使い方
コマンドの設定方法
コマンドのコピー・削除などの編集方法
UIオートメーション機能の使い方
スクリプトって?コマンドって?と用語の意味が分からないときは、このオンラインマニュアルを活用するといいでしょう。
公式サイトから、コマンド設定済のファイルをダウンロードして使うことができます。
サンプルスクリプト - 完全無料RPAツール「マクロマン」 - コクー株式会社
「このコマンドを使いたいけど、設定がうまくいかない・・・」というときは、サンプルの中に同じものがないか探してみると、参考になるかもしれません。
ただし、表現が前バージョンで少し古いものや、サンプルの内容が英語表記になっているものもあります。
また、サンプルがあるのは一部のコマンドだけです。
※Ver5.1以降で、マクロマン本体のホーム画面からも試せるようになりました。
マクロマンと同じRPAである『Power Automate Desktop』の使い方を調べてみるのも、有効な手段です。
Power Automate Desktopは、マクロソフト社が提供しているRPAツールです。個人・企業を問わず、世界中にたくさんのユーザーがいます。
そのため、Web検索すると使い方や活用事例もたくさん出てきます。
マクロマンとPower Automate Desktopには、類似したコマンドがあります。
そのため、Power Automate Desktopの使い方を調べてみると、「こういう使い方もあるのか!」と気づきを得られるかもしれません。
例えば私は「エラー処理(旧トライキャッチ)」というコマンドの用途がわからず、Power Automate Desktopの解説を参考にしました。
機能の名称が違う点や、Power Automate Desktopだけに搭載されている機能がある点などにはご注意ください。
マクロマンにはユーザーコミュニティがあり、ユーザー同士での質問・回答が可能です。
マクロマンユーザーコミュニティ - 完全無料RPAツール「マクロマン」 - コクー株式会社
ユーザーコミュニティとは、提供企業ではなく、エンドユーザー同士がやり取りをするためのページです。
極まれにマクロマン中の人(提供企業の担当の方)が現れることがありますが、基本的にはユーザーが質問し、別のユーザーが回答します。
(微力ながら私も回答することがあります)
過去に別の人がつまづいたポイントが質問・回答されている
マニュアルでは解説されていない点まで検証してくれている回答がある
ということから、ご自身のお悩みを解決できる可能性があります。
例えば私は「日付の計算を行う」というコマンドの使い方を、ユーザーコミュニティの過去のトピックで探して勉強しました。
自分から質問をすれば丁寧に回答してもらえることがあり、ピンポイントで解決できるのも助かります。
注意点としては『必ず回答が来るとは限らない』『質問内容によっては回答が来なかったり、回答内容が自分の意図と違ったりする』ことです。
質問から回答までは数日かかることもありますし、永遠に回答が来ない場合もあり得ます。
積極的に参加されている方もいらっしゃるため、2025年2月現在、おおむね何らかの回答がついています。
「マクロマンのバージョン」「使っているコマンド」「どんなエラーが出ているか」「どのような操作をしたいか」など、
状況を詳しく説明した方が、適切な回答が得られやすいでしょう。
「****というコマンドでエラーが出ました、どうしたらいいですか?」のように端的な質問は避けて、
可能な限り具体的な質問をすることをおススメします!
独学で使い方を学ぶことは、お金がかからないというメリットがある一方で、時間がかかり、成果が不確かであるというデメリットがあります。
私も自力でマクロマンの使い方を勉強してきました。
基本操作は1週間ほどで身につきましたが、エラーの出ない操作の習得には3か月ほど要しました。
また、使用開始から半年ほどが経過してから、実はマクロマンのコマンドの中で曜日の抽出ができるなど、
「こんな使い方があったの!?」と気づかされることがありました。
今回ご紹介した「はじめてガイド」「練習事例集」では取り上げられないコマンドがある他、
ユーザーコミュニティやPower Automate Desktopを参考にする場合も、適切な答えを自分で検索して見つけ出すのには、
適切な検索能力や、根気強いトライ&エラーの取り組みが求められます。
多くの方が、既にお持ちの業務と並行してRPAを使っていくことになるかと思います。
そのため、独学でスキル習得をするには、時間というコストが必要だと見積もっておいたがいいでしょう。
マクロマンの使い方を習得する上で、無料でできることを説明してきました。いかがでしたでしょうか?
マクロマンがツール本体が無料で提供されているため、有料サポートを受けることをためらいがちです。
繰り返しになりますが、独学は時間がかかります。
そして学習にかかる時間も、1つのコストです。
まずは無料で学習できる範囲をしっかりと押さえ、基本の習得や、問題解決を試みるとよいでしょう。
時間を確保する見通しが立たない場合や、自動化したい業務が限られている場合は、
有償サポートを受けたり、開発そのものを外部に委託するほうが、コスト安である場合もあり得ます。
自動化したい業務や状況に合わせて、様々な選択肢を検討してみてください。