2022年 優秀作品・福岡市科学館賞

▶︎ 作品名

ほるもーる

▶︎ チーム名

Team KINDAI

▶︎ メンバー

岩崎 智幸(近畿大学 産業理工学部 電気電子工学科 3年)

岡本 春奈(近畿大学 産業理工学部 建築デザイン学科 3年)

児玉 日菜子(近畿大学 産業理工学部 建築デザイン学科 3年)

黒田 康靖(近畿大学 産業理工学部 電気電子工学科 1年)

谷平 学飛(近畿大学 産業理工学部 電気電子工学科 1年)

藤田 幸士朗(近畿大学 産業理工学部 電気電子工学科 1年)

吉田 清哉(近畿大学 産業理工学部 情報学科 1年)

端 裕太朗(近畿大学 産業理工学部 情報学科 1年)

藤原 裕介(近畿大学 産業理工学部 建築デザイン学科 1年)

二次審査講評

▶︎ 審査委員長

筬島 修(一般社団法人九州経済連合会 産業振興部長)

近年生産量が減少する有明海の養殖ノリ。解決策としての海底耕運ロボの提案でしたが、フォルムもよく、電動で24時間稼働するというものでした。現状は船で耕運を行っており、50隻で月4回しか行えないらしく、これで省力化・効率化ができるというアイデアでした。

モックアップもよくできていて、このチームも高評価でした。ひとつだけ、実際の養殖場の真下の海底は耕運しない区域でしたが、これだと効果が半減するのでは、と思ってしまいました。

▶︎ 審査委員

田中 久生(福岡市科学館 サイエンスコミュニケーター)

プレゼンテーションの際に、課題を解決するための必要な項目をしっかりと調査・考察していると感じました。また、ロボットが稼働した際の問題点をしっかりと洗い出し、対策を検討していることで、実現性が高いと感じました。それらによって、全体を通して、非常に説得力のある発表でした。もし付け加えるならば、ドローンの大きさなども具体的に発表の中に入っていると、ロボットの稼働している姿がイメージしやすかったです。

最優秀賞、三松社賞おめでとうございます。

▶︎ 審査委員

加藤 優(九州産業大学理工学部 非常勤講師)

最初のプレゼンテーションでしたがスライド、発表者の説明ともに分かりやすく、よく整理して準備されているなという印象を受けました。伐採すべき木を検出するAIと地形を把握するソナー及びカメラによって必要なデータを取得し、それらをアプリを介して伐採対象の木を選択し、そのための安全な最適ルートも導出するという提案でした。AI等の先端技術的な事は私には良く解らないのですが、実現の可能性を感じましたし、またムササビの3Dモデルも良く出来ていました。寸劇は面白かったのですが例年に比べて若干抑え気味で、本筋のプレゼンテーションに今回重きを置いたのが最優秀賞につながったかと思います。チーム名の通りリベンジを果たす結果となる最優秀賞、おめでとうございます。

▶︎ 審査委員

永里 壮一(メカトラックス株式会社 代表取締役)

・プレゼン資料が分かりやすくストーリーがしっかりまとまっている、プレゼンターが落ち着いていて上手

・ムササーチのデザインが良い(ムササビ型クアッドコプターは構造上も合理的)

・カメラとソナー、複数センサの使い分けは良く考えられている

・伐採場所へのルート案内機能は素晴らしい

・ムササビ保護の観点でのムササビ型のデザイン、着眼点素晴らしい

・プレゼン、演技、ストーリーも本当に良かったです

▶︎ 審査委員

田名部 徹朗(株式会社 三松 代表取締役)

まずは、悲願の優勝おめでとうございます。苦節17年、先輩たちの苦労がようやく実り良かった、よかったと思っています。発表は、地域だけでなく日本全体の課題である林業問題について真正面からアプローチしたものであり、すぐ導入できるドローン、AI技術や安全ルート設定技術を課題解決方法として効果的に組み合わせることで、要素技術開発をあまり必要としない、実現性の高い発表となっていたと思います。評価項目には入っていませんがプレゼンもわかりやすいものとなっており理解の一助に効果的であったと思います。三松賞も上記に大変感銘を受け贈らせていただきました。最後に、今年は例年に比べ定番のパフォーマンスに雑さが見られました。逆にこれが優勝の原動力につながったかもしれませんが是非来年は課題解決プレゼンよりパフォーマンスを充実していただき二連覇に花をそえていただえればと思います。次回に向けて精進してください。

一次審査講評

・海底耕転という珍しい着眼点が評価できる.耕転機能の実現が課題であるが,水中ロボットの充電機能まで考慮された良いデザインである.

・今までに発想がない面白い取り組みと思います.

・クローラ移動ロボットの移動スピードを考えた場合に流線形ボディは必要か,また,通信ケーブルの張力制御のみでブイとロボットの位置を一致させることが可能か,などを検討することにより,さらに実現可能性が高くなるのではないでしょうか.

・目のつけどころがいい.仕組みやデザインもよく検討されている.

・海底耕転にロボットを利用するという発想は素晴らしいと思います.デザインは面白いですが,海の生物のほうが良かったのでは.また,通信ブイをケーブルでつなぐという方法は実用的でないと思います.

・佐賀県の海苔の養殖の生産量増加を目的とした海底耕耘ロボットの提案です.課題について詳細に調べられており,それを解決する具体的なロボットが考案されています.デザインも素晴らしい秀作です.

・海底で作業をするロボットとして例えば海底ケーブル敷設装置がありますが,そこで課題になっている点(接続ワイヤ)についての工夫が知りたかった.

・面白いアイディアだと思います.どのように自動で運用するかの説明があると良いと思います.