2022年 最優秀作品・三松賞

▶︎ 作品名

ムササーチ

▶︎ チーム名

リベンジャーズ

▶︎ メンバー

篠原大和(福岡大学 大学院工学研究科 機械工学専攻 1年)

中津留旭(福岡大学 大学院工学研究科 機械工学専攻 1年)

後藤隆継(福岡大学 大学院工学研究科 機械工学専攻 1年)

矢永一樹(福岡大学 工学部 機械工学科 4年)

坂田奏真(福岡大学 工学部 機械工学科 4年)

坪田雄馬(福岡大学 工学部 機械工学科 4年)

梁元航大(福岡大学 大学院工学研究科 機械工学専攻 2年)

井手俊佑(福岡大学 大学院工学研究科 機械工学専攻 2年)

白泳宙(福岡大学 大学院工学研究科 機械工学専攻 2年)

前田能輝(福岡大学 大学院工学研究科 機械工学専攻 2年)

進藤祐希(福岡大学 大学院工学研究科 機械工学専攻 1年)

古賀優希(福岡大学 大学院工学研究科 機械工学専攻 1年)

内藤大裕(九州大学 大学院総合理工学府 総合理工学専攻 2年)

二次審査講評

▶︎ 審査委員長

筬島 修(一般社団法人九州経済連合会 産業振興部長)

まずは悲願達成おめでとうございます!今回はムササビをモチーフにした森林保全の提案でした。モックアップもよくできていました。森林の整備・保全は、SDGs・CNの実現に不可欠な課題ですし、提案のようにAI等を活用して、省力化・効率化を推進し、森林整備を促進していくという考えは正解だと思います。強いてあげれば、このアイデア(ドローン・AI活用策)は、他でも存在していると思われますので、もう少し中身の充実、例えば取得したデータ活用策とかまで踏み込んでいたら、さらにより良い提案になったと思います。

▶︎ 審査委員

田中 久生(福岡市科学館 サイエンスコミュニケーター)

海苔の収穫に対して、私自身知らない解決方法の提案で認識が改められる、非常に興味のある着眼点でした。資料には大きさなどが入っていませんでしたが、プレゼンテーションの中で語られており、実現した時の想定ができていると感じました。また、稼働した際のデメリット、メリットを考え、行動範囲やスケジュールなどが想定されており、説得力を感じました。しかしながら、充電方法は、海中ということも考慮しつつ、固定方法なども検討されていると、さらに実現性を感じました。

▶︎ 審査委員

加藤 優(九州産業大学理工学部 非常勤講師)

佐賀での海苔の品質低下と生産量の減少は郷土にとって切実な問題ですね。佐賀ではあまり行われていない水中耕運をロボティクスによって行い、それを解決しようというテーマ設定は良い着眼だと思います。またモグラ型のデザインは良いと思います(決してカミツキガメに見えるとは言っていません)が、プリント資料に載っている画は3Dデータによるレンダリングでしょうか耕運機の3点リンクなど詳しく考えられているように見え、またモグラの後部には意味がありそうな変六角形の立体がふたつ付いているので、それらの説明があればデザイン・造形性についてもっと良く理解してもらうことが出来たのではないかと思います。そこには本体と耕運機を分離させた意味もきっとあったのではないでしょうか(私見としては本体側:デザインされている、耕運機側:機構が見えてデザインされていないイメージ)。機能性・実用性という点では耕運機側が車重0.5t、本体が車重1tあり4輪クローラー駆動なので海底でスリップなどしないで耕運出来るのだろうと想像しています(海底の地形も影響するでしょうし、何かで検証出来れば良いのですが)。優秀賞おめでとうございます。

▶︎ 審査委員

永里 壮一(メカトラックス株式会社 代表取締役)

・テーマ設定から解決策へのストーリーがシンプルで分かりやすい

・海底耕耘は知らなかった、勉強になりました

・アイデアは素晴らしいと思うが、経済性の観点が欲しかった

・耕耘エリアの設定、間隔開けて耕耘などよく検討されている

・充電ステーションの非接触給電方式は、水中での効率を確認して欲しかった

・通信ブイで常時通信を行い位置把握できる構成は良い

・欲を言えば、有明海で実際に海底耕耘が必要かどうかのリサーチが欲しかった

▶︎ 審査委員

田名部 徹朗(株式会社 三松 代表取締役)

有明のノリについての考察は当社の古くからのお客様が関与されている事柄でもあり大変興味深く聞かせていただきました。また、栄養不足に悩むノリ農家の皆さんにとって、海底耕運なる方法が海に栄養を広げる方法として有効であるということを初めて知りました。更に、それを行うためには船を50隻も動員し月4回も作業を行わなければならないという大変さは想像しただけでもやっかいな作業であり、それを自動化するというテーマ選定は申し分ないものと思いました。また、対象作業や対象エリアについての分析、現行でのコスト計算、リスク分析等の検討は課題解決の実現性において一番大切な点です。これをち密に行われていた点には大変好感が持てました。装置開発においても、通信ブイ方式、充電方式等様々な検討をされており、優勝チームとそん色のない発表であったと思います。これに懲りず来年も素晴らしいテーマをもって発表をお願いいたします。

一次審査講評

・海底耕転という珍しい着眼点が評価できる.耕転機能の実現が課題であるが,水中ロボットの充電機能まで考慮された良いデザインである.

・今までに発想がない面白い取り組みと思います.

・クローラ移動ロボットの移動スピードを考えた場合に流線形ボディは必要か,また,通信ケーブルの張力制御のみでブイとロボットの位置を一致させることが可能か,などを検討することにより,さらに実現可能性が高くなるのではないでしょうか.

・目のつけどころがいい.仕組みやデザインもよく検討されている.

・海底耕転にロボットを利用するという発想は素晴らしいと思います.デザインは面白いですが,海の生物のほうが良かったのでは.また,通信ブイをケーブルでつなぐという方法は実用的でないと思います.

・佐賀県の海苔の養殖の生産量増加を目的とした海底耕耘ロボットの提案です.課題について詳細に調べられており,それを解決する具体的なロボットが考案されています.デザインも素晴らしい秀作です.

・海底で作業をするロボットとして例えば海底ケーブル敷設装置がありますが,そこで課題になっている点(接続ワイヤ)についての工夫が知りたかった.

・面白いアイディアだと思います.どのように自動で運用するかの説明があると良いと思います.