明けましておめでとうございます。
今年も「きぼう」で毛筆、硬筆の勉強を楽しんでいただけますようお願い申し上げます。
さて、お正月ということで「お雑煮」についてお話しましょう。「お雑煮」とはお餅の入った汁物のことを言いますが、一年の豊作や豊漁、また家族みんなの健康を願って食べられる正月料理です。昔はお祭りや儀式のある「ハレの日」にしかお餅は食べられませんでした。お正月というお祝いですから「お雑煮」を食べることが風習となりました。
関西では丸餅で昆布だしの白みそ仕立てが主流です。広島では特産品の牡蠣や塩ぶりが入ります。ぶりは出世魚で、牡蠣は福をかき入れるという意味だそうです。香川では丸餅にあんこが入るそうです。
関東ではかつお出しであっさりとした汁が特徴で鶏肉と小松菜、三つ葉が入り、お餅は四角い角餅となります。形の違いだけでなく、お餅を焼いてから汁に入れるのか、焼かずに煮るのかの違いも地域や家庭でさまざまのようです。
みなさんの家のお雑煮はどんなでしょうね。
今年の冬は雪が例年より多くなっていて北国では大変のようです。お見舞い申し上げます。太平洋側に住んでいる人たちには雪がめずらしくて、とくに子供は雪が降ると大喜びですね。大人はきれいな眺めは好くても、困ることが多いので素直には喜べないところです。
雪は雨カンムリにヨがついている字です。このヨは彗星の彗を略したもので、ほうきで掃くことができる雨ということのようです。神様が世の中を白く清めてきれいに掃いてくれた。という意味という説もあります。
雪にはたくさんの名前があります。季節の移り変わりによって、初雪、なごり雪、終雪などがあり、また雪の状態や降り方でもいろいろな呼び名がありますね。霙(みぞれ)霰(あられ)雹(ひょう)粉雪、牡丹雪、淡雪、風花など・・。
雹は雪のなかまとされていますが、夏でも天気の急変で積乱雲から降ることがありますね。世界で最大の雹は、大正6年に埼玉で降ったもので直径29.6㎝、重さ3.4㎏もあったそうです。
3月3日は桃の節句、ひな祭りです。女の子の成長を願って行われる風習です。
ひな祭りには「雛人形」を飾ります。今の住居環境ではなかなかひな段飾りも難しいところですが、内裏雛、男雛と女雛だけを飾ることでも良いそうです。関東では向かって左側が男雛、右側が女雛ですが、関西とくに京都では逆位置となります。これは平安時代の帝と妃の座る位置をならってのことです。古くは左上位とされていて、左大臣、右大臣でも左大臣の方が位が高いことでも分かります。関東は今風で西洋式とも言えます。現在の天皇と皇后の立ち位置は西洋式にならっていますよ。
雛段飾りは、平安貴族の婚礼の様子を表しています。新婦のお世話をする三人官女、宴を盛り上げる五人囃子、また嫁入り道具などが飾られています。今尚、お祝い事は奇数が良いとされますから、三段、五段、七段の飾りとなります。そして最上段の内裏雛の左右には、灯りの「ぼんぼり(雪洞)」があるのですが、平安時代に行われた婚礼は、今日と違いもっぱら夜に行われていたために、灯りが必要だったようです。
4月25日は「歩道橋の日」にされています。これは1963年の4月25日に大阪駅前に横断歩道橋が完成したことからこの記念日ができたそうです。ただ日本ではじめて歩道橋ができたのは、1959年愛知県の西枇杷島町で、学童専用のものでしたがコンクリート造りの立派なものだったそうです。
この時代は高度成長期で自動車が増え、人よりも車が道路の主役になっていました。今の時代では、高齢者や障碍者が横断しやすいようにと歩道橋を撤去することが増えていますが、必要な歩道橋にはスポンサーが付いて維持管理費を担う方法があります。とくに車社会で有名な名古屋では、変わった名前の歩道橋が多いのです。たとえば「空とぶペンギン」「ビクトリーブリッジ」「ごまたまご」など100以上の歩道橋に名前があります。
また道路の上にある歩道橋とは違いますが、静岡県島田市には長さが897.4mもある歩道橋「蓬莱橋」があります。その長さから「ヤクナシ」とか、縁起が良いとされています。しかも木造ですからいずれは文化遺産になりそうですね。
5月8日は世界赤十字デーです。赤十字は病院というイメージがあるかも知れませんが、活動はそれだけではありません。国際赤十字が発足したのは、1864年ヨーロッパ16カ国がジュネーブ条約を結んで正式に誕生しました。創設を呼びかけたのは、スイス人の実業家で第1回ノーベル平和賞を受賞したアンリ・デュナンです。デュナンはイタリア統一戦争での惨状を見て、傷ついた兵士や病人に対して敵味方なく救う活動が必要だと考えました。
赤十字マークは白字に赤の十字が描かれたもので、これを掲げた病院や医師看護師などのスタッフに危害を加えてはならないという約束です。十字マークはキリスト教とは関係なく、デュナンの国スイス国旗の色違いにしたと言われています。
赤十字の活動は、国際的な紛争に苦しむ人の救援、保護。災害のときの救護活動。そして多くの人々への医療の提供、献血活動などがあります。
人々の命と尊厳を守る立派な活動に感謝しましょう。
6月の花というと紫陽花(あじさい)のイメージが強いのですが、5月から6月にかけて咲くバラを忘れてはいけません。バラは今ではたくさんの品種があって一年中花屋さんで求めることができますが、原種のバラは5月6月が開花時期になります。
バラは、低木、またはつる植物で葉や茎にトゲのある物が多いです。チベット、中国雲南省、ミャンマーに至る北半球の温帯域に自生していました。ここから中近東、ヨーロッパ、アメリカに広がっていきました。
バラは華やかに美しく、大切な人に贈る花の代名詞といえます。たくさんの種類のバラの中で、一季咲きと四季咲きとに分けることができます。一季咲きの代表としてはワイルドローズ、オールドローズで5~6月に咲いた後は枝が成長することに栄養を使います。四季咲きの代表としてはモダンローズですね。春咲きの後に剪定すると秋にも咲くそうです。夏を乗り切る手入れをしてあげることが必要なのですね。
だんだんと寒さが厳しくなってきました。皆さんの家でも暖房をするようになってきたかも知れません。日本では昔は暖房として「いろり」や「火鉢」「こたつ」が使われていました。今日のような暖かさではありません。すきま風が吹いて来て背中が寒かったりするので、家でも厚着をしていたようです。明治になると石炭や薪をつかったストーブが使われるようになり、大正、昭和になって石油やガスを燃料に使ったストーブに替わっていきます。でも、依然として火鉢やこたつが家庭では主流だったようです。1960年代になり高度成長期をむかえてやっと一般家庭でも石油ストーブ、ガスストーブ、電気ストーブが普及していきました。その後1980年ごろから、石油ファンヒーター、ガスファンヒーターが主流になっていきます。
今では床暖房などセントラルヒーティングのシステムやエアコンでの暖房も使われますね。でも省エネや地球温暖化対策など、「暖房」のことだけでも環境問題の認識が重要になってきています。
とりあえず、暖かいクリスマスをお迎えください。