12月になりました。いよいよ今年もあと残り30日あまりです。ところが150年前の明治5年は12月はたった2日で終わり12月3日のはずだった日は、明治6年の1月1日になりました。
実はこの年の11月9日に突然、政府が改暦を発表したのです。いわゆる旧暦から太陽暦への変更です。庶民はもちろん大混乱しました。年末まで二か月のはずが突然一か月もない状況になったのですから。次の年のカレンダーも台無しでした。
こんなに急いだのには政府に事情がありました。深刻な財政困窮問題です。旧暦では4年に一度、閏年(うるうとし)がありますが太陽暦の閏年と違い、一年が13か月になります。次の年の明治6年が閏年で旧暦のままだと13カ月、政府が役人へ支払う給料が1か月分増えてしまうのです。ですから慌てて太陽暦に変えたのです。それに加え明治5年の12月は2日しかありませんでしたから、都合よく12月分の給料も無しにして、結果的に政府は2か月分の給料を支払わずに済みました。まさに一石二鳥とはこういうことですね。