生き物の生態を理解する上で、どのように移動し、どこにいるのかを明らかにすることは重要です。近年、個体追跡デバイスが盛んに使われるようになってきていますが、データを取得して実際の研究に活用することは容易くありません。特に、探索的なデータ分析を行うためには、可視化を行うことが重要ですが、空間データでもある位置情報を可視化するためのツールはあまり多くありません。
魚の移動の長期モニタリングが行われている幌内川における魚の位置データを使って、可視化するためのウェブアプリを作成し、Github上に公開しました。
使い方
このウェブアプリでは地図表示とアニメーション表示の二つの表示ができます。
地図表示
(1)種のフィルタを設定します。複数の種を設定できます。
(2)性別を設定します。複数性別を設定できます。性別は捕獲時に判明した個体のみ設定できます。
(3)年月を調整する。
(4)サイズフィルタをオンにして、サイズ範囲を調整する。サイズは直近の捕獲調査で判明した個体のみ
表示されます。大雑把に見たい場合はオフにしてください。
地図表示では、各ポイントを各区間、各魚種・性別の個体数がアイコンで集計表示されます。
アニメーション表示
最初の手順は1~4地図表示と同じで、Start を押すと、アニメーションが開始します。Stopを押すと、任意の各コマで停止できます。Reset を押すと最初(2018年9月)から始まります。
データセット概要:標識ー再捕獲調査と持ち運び式PITタグアンテナによる個体の位置情報データ
場所:幌内川上流5.3km区間(北大苫小牧研究林内)
スケール:10m
年:2018-2024
魚種:サクラマス(ヤマメ)、ニジマス(無斑or有無)、アメマス、ブラウントラウト、ハナカジカ、フクドジョウ、オショロコマ