2023年札幌大会の開催にあたって

個体群生態学会第39回大会は,北海道大学札幌キャンパスおよび北海道大学苫小牧研究林で開催いたします.

久し振りの対面開催です.前回の札幌大会は定山渓での合宿シンポでした.当時は9年ぶりの合宿形式ということでしたが,今回は4年ぶりの対面開催の大会となります.

果たして新型コロナウイルス感染症の流行が収まったのか,それはよくわからない中で5類移行となり,それにあわせて大学や組織の中のルールも変わりました.コロナ禍においては,かつてないほどに科学的な証拠に基づいた政策・意思決定が広く社会的論点となりました.容易ならざる面も改めて実感させられもしました.私たちはこの経験から何を学び活かすことができているでしょうか.久しぶりの対面(重視)での大会となりますが,そんなことにも思いをはせながら,北海道の地で皆さんと生態学のホットな議論がたくさんできればなと願っております。

個体群生態学会大会の魅力は,小規模だからこそ学生もシニアもその垣根を越えてざっくばらんに,熱く議論ができるところにあります.そして,数理・フィールド・基礎・応用などの枠組みを横断してさまざまな研究者が集まる場であることも大きな魅力です。今回、合宿には踏み切ることができませんでしたが,その息吹を少しでも多くの学生や若手が強く体感できるように準備を進めております.ぜひ,秋の北海道にお越しください.対面開催を重視してはおりますが,オンラインでの配信も計画しておりますのでオンライン参加ももちろん歓迎いたします.

本大会では,統計分析や因果推論の最前線とフィールド研究の魅力を凝縮したテーマでいろいろな企画シンポジウムを用意しております。上記の企画の他に,公募によるシンポジウムも設けます.会員に限らず,個体群生態学とその関連分野に関心を持つ研究者から広く募集いたします.また,ポスターセッションはもちろん,秋の学校,サテライト企画など盛りだくさんです。詳しくは,本大会ホームページをご覧ください.


2023年5月末日 大会実行委員長 内海俊介

大会実行委員:仲岡雅裕,野田隆史,岸田治,片山昇,小林和也,山口諒