ホームドア整備の
整備順序まとめ
ホームドア整備の
整備順序まとめ
このページでは、各工程の説明・整備期間や、ホームドア1台の重さなど整備に関する重要事項について説明しています
当サイトの閲覧の際などにぜひご活用ください。
整備順序
整備順序は各社により違いがありますが、段階で分けると
1|工事準備段階:設計・罫書・カッター線
2|ホーム工事段階:覆工・補強・笠石復元
3|機械工事段階:削孔・ケーブルラック敷設
4|整備段階:筐体設置・稼働開始
などがあります。
これらの工事を
原則【終電後~翌始発の3~4時間】で施工していきます
1|工事準備段階
設計
ホームドア整備の設計を行う段階です。FDプロットなどが該当します
罫書 (けがき)
ホームドア整備のためホーム仮設化を実施するために後述のカッターを入れる位置を記す工程です。
カッター線
多くの駅では、現状のホーム(笠石)やホーム下の構造が脆く*、そのままではホームドアの整備が難しい状況のため、新しいホームの構造に差し替える必要があります。
*筐体の荷重については後述参考2に記載
その際、現在のホームを仮設化するため、終電後に重機などを用いて現在のホームを切り出します。カッター線はその切り出し作業を容易に行うために、事前にホームの一部を切る工程です。
2|ホーム工事段階
覆工 (ふっこう)
前述のカッター線を入れた後に終電後に現在のホームを重機などを用いて切り出し、切り出した部分を仮設化する工程です。
ホーム全体を覆工する事業者もあれば、作業で必要な部分だけを覆工する事業者もあり、覆工の形態は多種多様です。
新スラブ敷設
覆工し仮設化したホームの下に、ホームドア荷重*に耐えれる頑丈なコンクリートの板を差し込む工程です。
軽量型のホームドアを整備する駅や、直近で高架化した駅、地下駅などではこの工程はスキップされることもあるほか、一部の部分でのみ行われたり、代わりとして鉄鋼を用いる事例も数多くあります。
*荷重は後述参考2に記載
笠石復元
ホームドアに対応した新しい笠石(ホーム床)を整備する工程です。
復元するタイミングは各事業者によって様々なほか、そもそも笠石を交換せず、元から使用されていたホーム床で工事を行う事業者・駅も存在します。
点字ブロック増設
既存のホームにホームドア対応の点字ブロックを配置することを指します。基本的に覆工や笠石復元を一切行わない工法となっており、この工法で施工する駅が増えてきています。
3|機械工事段階
削孔 (さっこう)
ホーム下からホームドアの本体(筐体)にケーブルを通す穴や、ホームドア本体(筐体)を固定する穴を整備する工程です。
削孔をする時は、穴をあける位置などに罫書がされます。
覆工の段階で削孔する事業者などもあり、この工程も各事業者で多種多様な形態が存在します。
削孔の作業が終了した部分は、蓋や養生などで保護されます。
ケーブルラック敷設
ケーブルラックとは、ホームドアのケーブルを通す部分を指します。
吊り下げタイプとキャビネットタイプに大きく分かれます。
桁式ホームでは吊り下げタイプ・盛土式ホームはキャビネットタイプがよく使われます。
制御盤(せいぎょばん)設置
制御盤とはホームドアの動作を管理(制御)する部分を指します。
設置タイミングは事業者により異なります。(JR・西武:ドア筐体設置前/京王等:ドア筐体設置と同時等)
ホーム端部に余裕がない駅では中央に配置されたりもします。
4|整備段階
筐体設置
終電後にホームドア筐体を設置します。
営業車を使用した回送列車で運搬したり、専用の運搬車を用いて運搬します(駅の改札から搬入する事例もあります)。また、一部の事業者では余剰となった車両などをホームドア運搬専用車として運用する事例も見られます。
搬入場所は車両基地が多いですが、一部では段差が少なく余分な番線が多い駅を搬入駅として用いる例もあります(西武鉄道:西武球場前駅)。
なお、勘違いされがちですが、設置されてすぐにホームドアは稼働しません。そのため、設置後数日間は扉が開いたままで、ホーム上に警備員が常駐する状態となります。決して壊れているわけではなく、意味がないわけでもありません。
稼働開始までの期間
設置後は、筐体設置日とは別日の終電後に、設置位置の微調整・筐体への通電・センサーや非常扉の点検・駅タイル改修・ステッカー貼付などを行い、最終確認が完了した後に稼働開始となります。
参考1:整備にかかる期間
ホームドア整備は計画決定後、設計から稼働開始までは、最短でも約2年ほどの期間を要します。
また、ホーム工事段階が終了した後、工事が一旦停止される事例もあります。
参考2:筐体の荷重(1台につき)
従来型ホームドア(一例):400kg(JREM)・650kg(京王)ほど
軽量型ホームドア(一例):245~281kg(京三製作所製)
スマートホームドア(JREM):195kgほど
スリットフレームホームドア(JREM):282kgほど
参考資料
JR東日本:スリットフレームホームドアの導入開始について(PDF)
※2ページ下部の表を「参考2」作成のために内容抜粋
JR東日本:密着!御茶ノ水駅ホームドア整備プロジェクトの裏側に迫る!(略)(YouTube)
※搬入方法の作成等に動画を参考
京王:【大公開】ホームドアっていつ設置されているの?(略)(YouTube)
※参考1/2・整備段階の設置後点検内容など作成のために動画全体を参考・本動画は永福町2番線の整備工事の様子