意外と身近な仏教用語シリーズ
今回は「アバター」編です。
「アバター」の語源は、古代インドの言葉「アバターラ」。これが仏教でも「化身」や「権化」という意味で、使われるようになりました。
もっと詳しく解説してくれている、大谷大学の門脇 健教授によると、この「アバター」(avatar)はサンスクリット語のavatāraを語源とする。
仏教漢語の「権化」「化身」に対応する語である。つまり、真の世界の存在が仮の人間界に現れる姿をアヴァターラと呼び、ヒンドゥー教では、この世に現れたゴータマ・ブッダもヴィシュヌ神の十のアヴァターラのうちの一つとしている。生身のブッダはこの仮の世に送りこまれたアバターだったというのである。
しかし、現在アバターという語を使うとき、インド的世界観とは逆転して、この世の人間界が真の世界となっている。
あるいは、人間界が自らを真の世界だと主張して、そこから新たに仮の世界が構築したと言うべきかもしれない。いずれにせよ、真と仮の区別があると、この私の住まう世界こそ真の世界だという覇権争いが起こる。
人工知能がインド的なキャラクターをまとうアバターとなって仮想世界から現実世界を攻撃する『サマーウォーズ』は、仮と真の覇権闘争を描いたものであった。
(引用:大谷大学HP)
とされています。
つまりインド的世界観でいうと、人間の世界は仮の世界だということですね。
アバターという言葉はゲーム等の世界でよく使われますが、我々現代に生きる人間にとっては、この人間界が真の世界であり、アバターで行けるゲーム世界が仮の世界という解釈でいいでしょう。
最近では「メタバース」と言う名のインターネット上の仮想空間なんかも話題になっていますので、真の世界と仮の世界の覇権争いだなんて、物騒なことが起こらない事を祈ります。
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