病気の話

当院で診断・治療を行った病気のうち皆様に是非知って欲しい病気をご紹介していく予定です。

猫ちゃんのおしっこがでない⁈

先日、おしっこが出ないと来院されたオスの猫ちゃん…

とてもぐったりした様子でした。

カテーテルを尿道に通しておしっこを出しました。

おしっこと一緒に出てきたのが画像の石です。

1~2㎜程度のとても小さな石ですが、こんなに小さな石でも

詰まって、入院する大変なことになりました。

猫ちゃんがおうちにいる方は、おしっこの量などを観察してあげると

良いかもしれません。


採取したおしっこ

シリンジの先にモヤモヤしたのがありますお分かりですか?

「何度もトイレに行き、1回のおしっこ量が少ない!」と、診察に来られました。

尿道カテーテルを入れて膀胱内のおしっこを抜き取り出てきたのがこちらです。


顕微鏡で

採取したモヤモヤを顕微鏡で確認しました。

結晶が見えました。

これが「ストルバイト結晶」です。

冬場になると、水分摂取量が不足してきます。排尿回数(量)が減って結晶が発生しやすくなります。

水分不足が要因の一つ、積極的に水を飲むタイプではありません。

ストルバイト結晶を防ぐために!

1.水分を含んだ食事(ウエットフード)を与える。

2.常に水分補給できる環境を整える。

(流れるお水、ぬるま湯、数か所の水飲み場、等々。)

3.十分な数のトイレの設置。

(1頭+2か所のトイレ設置)

4太りすぎや運動不足の解消。


今回は、猫のストルバイト結晶のお話でした。

ストルバイト結晶による膀胱炎などの診断をうけた子は再発を繰り返す可能性が高いです。

日頃の猫ちゃんの生活を見直し飼い主さんと猫ちゃんの楽しい生活を心がけてください。

マンソン裂頭条虫の卵

お外でよく遊ぶ子の検便検査から見つかりました!

この寄生虫は、田んぼや池や川など散歩する際にカエルや蛇、トカゲを食べる事で感染します。

感染すると、下痢やよく食べるのに太らないと言った症状が出てきます。

お尻(肛門)から、きし麵の様な、ひも状の様なのが出たらそのままの状態で動物病院に来てください。

他にも色々な種類の寄生虫がいますので、定期的な検便検査をお勧めします。