おかやま医療AI
人材育成支援
岡山大学医療情報化診療支援技術開発講座
岡山大学整形外科 × プラスマン合同会社
活動目標
岡山大学医学部とその関連組織におけるAI人材の支援のために活動しています。
本講座では、将来的に希少疾患を対象とした医療分野におけるDX化に対応できる人材を育成する。
参加者は、骨腫瘍X線画像読影AIの共同開発の実例から、研究成果を社会実装するプロセスを学ぶ。
・学習データや専門家が少ない等の希少疾患を取り巻く特殊な環境での開発の工夫を学ぶことができる
・医療特有の通常の国内最先端のAIによる画像診断技術を実例から学ぶことができる
・医療機器を開発している企業の複数の社会実装取組実例を学ぶことができる
・医療現場のニーズを理解することができる
この事業はJISSUI(社会実装推進センター)の支援で行われています。
思春期側弯症などの希少疾患の診断に三次元点群(ポイントクラウド)を用いた側弯の体表解析の研究が大きく進み、非侵襲的な三次元計測装置も医療機器として発売されるようになりました(SCOLIOMAPなど)。さらにそのような三次元点群データに対するAI解析研究もすすんでいるため、三次元点群のAI処理が注目されています。三次元点群はCTやMRIなどの医療データ構造とは大きく異なるため、従来のCNNなどのAIモデルが使えません。
3次元点群特有の問題とそのAIについて概説したのちに、第一人者の千葉先生に解説してもらいます。
== 関連資料
https://speakerdeck.com/nnchiba/shen-ceng-xue-xi-woyong-itasan-ci-yuan-dian-qun-chu-li-ru-men
https://www.amazon.co.jp/dp/406529343X
初めに:医療AIスマホアプリ開発がたった200行で?そんなAI教育をうけてみたくありませんか?
一般人にとってはスマホアプリ開発は縁遠い世界です。しかもiPhoneとAndroidのマルチプラットフォーム開発となるとさらに遠い世界です。本講義ではそのような遠い世界の最新技術を最小コストで学べる講義を、NECソリューションイノベータ株式会社の高橋先生に講義してもらいます。高橋先生は1990年代の電子カルテ開発の黎明期から電子カルテ開発に携わっている伝説的なプログラマーです。指導的立場となった今も部下の指導をしつつ、自分でプログラミングもされています。今回はその現役プログラマーである高橋先生に、最新技術を簡単に体験できる講義(と資料)を作ってもらいました。大企業の社員並みの体験をすることができます。本講義は資料動画があるだけでなく、GitHubのソースコードもあります。またDart言語をwebだけで体験できる環境も作っていただいたので、ぜひ体験してみてください。
== 関連資料
https://github.com/yasushikobe/flutterAi
https://github.com/yasushikobe/sample_app
講義動画は4部構成になっています。1時間ごとに4つの動画に分割しています。
Vision Transformer を詳細に説明する「入門 Vision Transformer」の著者である品川先生に、VITだけでなく「入門 Vision Transformer」の読み方についても講演してもらいました。
また本講演では品川先生の好意で書籍にあるコードをウェブ上で動かす colaboratory 環境の使い方の説明もあります(参考資料②)。
本講義を視聴するだけでなく、ぜひ教科書を買って読破してみてください。きっと新しい世界への扉が開くと思います。
== 関連資料
① 「Vision Transformer 入門」[リンク]
② 「Vision Transformer 入門」3章のコード@colaboratory・・・品川先生が実装してくださったコードです [リンク]
③ Transformer メタサーベイ・・・本書を書くきっかけとなったサーベイ [リンク]
本講義では自然言語処理(NLP)分野で有名な岡山大学の竹内先生にベイズ推定とモンテカルロ法について講義をしてもらいました。 医療統計の処理方法は多岐にわたりますが、その中でも理解が難しいベイズ推定とモンテカルロ法について詳細に説明していただきましたので、貴重な講義内容となります。
モンテカルロ法は、ランダムなサンプリングを用いて、複雑な問題を解決する方法で、確率的なシミュレーションや統計的推論に広く使われています。 たとえば、ある多次元関数の積分を求めたいとします。多次元の積分は、一般に解析的に解くことが困難であり、数値的な計算が必要です。モンテカルロ法では、関数の積分範囲内にランダムに点を打ち、その点の関数値を平均して積分の値を推定します。数値計算以外にも、シミュレーションや最適化など、多くの分野で活用されています。例えば、物理学や経済学など、自然現象や社会現象のモデル化、医療統計にも用いられています。
== 参考資料
① 講義動画 [リンク]
② Code:Google Colaboratory [リンク]
③ 竹内先生ホームページ:Takeuchi Lab [リンク] , リサーチマップ [リンク]
希少疾患における開発は、医療側のニーズとは関係なく、その対象の少なさから企業側の収益性に大きな懸念が生じます。そのため、大きな市場を対象にした開発とは異なり、共同開発を行う企業を見つけることは困難を極めます。
そのような状況において、医療側は企業側に対してどのようにアプローチできるかをしっかり考える必要があります。
対象疾患の説明、自分や自施設の強み(他施設との差別化)、想定される企業側のメリット、研究の発展・拡張性、社会的意義、お互いの立場の深い理解、連携先を失った場合の戦略など、開発における技術的な問題以外の点でつまずく点が非常に多くあります。
本講義では、演者がこれまでに経験した企業との開発経験を基に、注意すべきポイントや、努力するべき項目など、AI開発において医療従事者が知っておくべき(知って得する?)内容を整理してお話します。
医療分野においてもAIが医療機器として臨床の現場で利用され始めていますが、実際に開発をした経験のある方は多くはないかもしれません。プラスマン合同会社は医療機器の事業化における各ステップ(研究→設計→開発→薬事→販売)のすべてを自社で行ってきました。この事業化の経験から、どのようなことを考えて医療機器としてのAIの開発に取り組むと良いか、その考え方の一つをお伝えできればと思います。
== 講義概要
「胸部CT-AI Plus.Lung.Nodule」を大学との共同研究から製品販売までを自社で行った経験を踏まえて、以下についてお話します。
・ゴールから見たAIエンジンの開発
・AIエンジンの実装方法
・薬機法の対応
・研究事例等
== 関連資料
https://pytorch.org/tutorials/