有機ラジカルの精密設計を基盤とする化学選択的変換法の開発を軸に、小分子の C(sp³)–H 官能基化から、ペプチド・タンパク質を標的とする生体共役反応(バイオコンジュゲーション)まで、一貫した方法論を展開してきました。
トリプトファン選択的およびチロシン選択的なタンパク質修飾反応は、均質性の高い抗体–薬物複合体(ADC)など次世代タンパク質製剤の創製につながる基盤技術として、複数のプレスリリース・メディア報道の対象となりました。開発した触媒 keto-ABNO は Merck 社および富士フイルム和光純薬より市販試薬化されており、研究成果は試薬という形で研究コミュニティに還元されています。
産総研移籍後は、保護基の使用を最少化する逆伸長型(N-to-C)ペプチド合成法を確立し(Commun. Chem. 2023)、ペプチド医薬製造の低コスト化・低廃棄物化に向けた社会実装を進めています。本技術は2025年 TCIベンチャーアワード優秀賞、2026年 茨城テックプラングランプリ リアルテックファンド賞の評価を受けました。
逆伸長型(N-to-C)ペプチド合成法に関するプレスリリース(産業技術総合研究所, 2023年10月31日)
金属を用いないトリプトファン選択的修飾反応の開発に成功 ~均質性の高い次世代タンパク質製剤の創製につながると期待~(東京大学プレスリリース)
逆伸長型ペプチド合成法(2023)
PR TIMES/日経新聞オンライン/読売新聞オンライン/日刊工業新聞(2023/11/1)/Pharm Tech Japan Online/Tii技術情報/文教速報デジタル版/Chem-Station/FUJIFILM Finechemical News/Synfacts of the month
タンパク質修飾反応・触媒反応開発
- トリプトファン側鎖に対する新たなタンパク質化学修飾反応を開発-東大(QLifePro)
- トリプトファン選択的なタンパク質修飾反応(Chem-Station)
- Interview for SYNTHESIS Best Paper Award in 2020 (SYNFORM)
- タンパク質機能をチロシン選択的な修飾で可逆的に制御する(Chem-Station)
- Protein Modification at Tyrosine with Iminoxyl Radicals (Faculty Opinions)
新聞寄稿
- 逆伸長でペプチド量産 ~コストと廃棄物を削減~(日刊工業新聞 全国版, 2026年2月26日, 31頁)
ketoABNO — Merck(791814-250MG / 1G)
keto-ABNO — 富士フイルム和光純薬(016-25001: 100 mg / 012-25003: 1 g)