文学マチネ第

鷗外独逸の残像

2019211

諏訪市 レストランくらすわ

◯プログラム


第1部

はじめに (5’45”)

    鷗外と漱石 (23’45”)

    朗読:森鷗外「うたかたの記」より (24’08”)

第2部

鷗外のミュンヘン (21’51")

「舞姫」とエリス(5’53’’)

朗読:森鷗外「普請中」 (17’36”)

朗読家・松野志保による文学マチネ第5回「鷗外、独逸の残像」が開催されました。寒い季節ではありましたが、前回を上回るこ28名のお客様にご来場いただきました。

前半は、森鷗外が自身も留学したミュンヘンを舞台に執筆した「うかたかの記」の後半が朗読されました。朗読者が撮影したミュンヘン市内の写真のパネルなども紹介しながら、ミュンヘン生活が、優秀な医師鷗外が作家鷗外となるのに決定的な役割を果たしたということが明らかにされました。

後半は、「舞姫」「うたかたの記」を含むドイツ三部作の発表から、約20年間、作家としてはほぼ沈黙していた鷗外が、小説の執筆を再開した頃の作品「普請中」の朗読でした。こちらは、若い時代にドイツに留学した官僚のもとを、長い時を経て、ドイツ人女性が訪ねてくる物語。「舞姫」のエリスのモデルとされる女性が来日したのは、鷗外の帰国直後でしたが、もしそれから何十年後にまた再会したら・・・というようなことを想像させる「大人の物語」でした。

「うたかたの記」関連写真集

岩佐新、原田直次郎、森鷗外(1886年)

凱旋門上の女神バヴァリア

現在のバイエルン美術アカデミー

(左上は第二次世界大戦前の姿)

ロットマン丘からシュタルンベルク湖を望む

ルートヴィヒ世肖像

シュタルンベルクの船着き場

散歩に出る王と侍医

王の死去した場所に立つ十字架