う蝕予防法として優れた公衆衛生施策であるフロリデーション(水道水中のフッ化物濃度をむし歯を半減させる濃度に調整する方法 )は、日本でもかつて行われていたことがありますが、現在では実施されていません。NPO日Fのフロリデーション推進委員会では、この現状を打開し、今後につなげるための一策として、全56頁のPDF冊子「日本におけるフロリデーション実現のための要件」(以下、本冊子)を作成しました。
フロリデーションの実施・推進を考える方は、ぜひ御活用ください。
本冊子は7章から成り、各章の概要は以下の通りです。
I.日本における水道水フロリデーションの実施の要件整理と経緯と概要
PRECEDE-PROCEEDモデルを用いて日本におけるフロリデーションの問題を整理
II.過去、日本における水道水フロリデーション導入の政策過程
自治体が取り組んだ6事例について資料(行政文書、文献、報告書)をもとに、政策過程における進行状況を分析
III.フロリデーションの合意・理解
豪州と日本の住民アンケート結果、米国の世論調査結果、NPO日Fの会員アンケート結果から、フロリデーションの合意・理解について現状報告
IV.日本でフロリデーションを実現するための保健行政の要件
フロリデーションを含めたわが国の見解の推移と現状を整理
V.上水道システムを知る
上水道についてフロリデーションの実施を図るうえで理解しておくべき点を整理
VI.フロリデーション実施を必要とする新たな歯科保健事情
フロリデーションの標的年齢層の変化、歯科医師の地域偏在との関係、フロリデーションを「歯科保健対策」として進めるための方策を整理
VII.フロリデーション実施要件のまとめ
フロリデーションの実施要件:
(1) イニシエーターの存在
(2) フロリデーション実施スケジュールの想定
(3) 都道府県行政あるいは都道府県歯科医師会のイニシアチブ
(4) 歯科医師会の反対がないこと
(5) 厚生労働省からの技術的支援と日本口腔衛生学会からの学術的支援
(6) 地域住民と関係者の理解
(7) 当該地域の浄水道システム
(8) フッ化物濃度
Appendix
1. 水道水フロリデーション概説/2. 日本における至適フッ化物濃度研究/3. AIを用いて地域の上水道システムを調べる際の質問例/4. 広域水道におけるフロリデーション実施について/5. 水道用水供給事業から受水している場合のフロリデーション実施について