Knowledge Podcasts
デジタル・コミュニティにおける起業家自己効力感と起業機会の発見
この研究資料は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック下において、日本のマイクロ起業家がいかにして新たなビジネス機会を特定したかを調査したものです。著者らは社会認知理論に基づき、起業家自身の能力に対する自信、すなわち起業家的自己効力感が機会発見の重要な鍵であることを明らかにしています。さらに、この自信が成果に結びつくプロセスにおいて、デジタルコミュニティを通じた他者との交流や知識共有が強力な促進要因として機能することを強調しています。特にオンライン上での連帯感や共同での知識創造が、不確実性の高い時期における起業家の成功率を高める役割を果たしました。結論として、個人の心理的特性とデジタルネットワークによる外部支援の両面が、危機の時代に新たな事業を見出すために不可欠であると説いています。
AMOフレームワークによる日本の女性起業家の成功要因の分析
この研究は、日本における女性起業家の成功要因を、能力・動機付け・機会から成る「AMOフレームワーク」を用いて分析したものです。著者らは308名の日本人女性起業家を対象に、目標達成に向けた「起業家的持続性」が企業の成長にどう影響するかを調査しました。その結果、強い持続性は成長を促進するだけでなく、過去の起業経験や市場の競争強度と組み合わさることで、その効果がさらに最大化されることが明らかになりました。一方で、経験が乏しい状態で激しい競争にさらされると、持続性が負の影響を及ぼす可能性も示唆されています。本論文は、独自の社会的障壁に直面する女性起業家を支援するため、政策立案者が競争環境の整備やスキルの向上を促進すべきだと結論付けています。
COVID-19下における女性起業家のワーク・ファミリー・コンフリクト
この研究は、新型コロナウィルスの流行下における日本の女性起業家を対象に、仕事と家庭の葛藤(WFC)が心理や行動に与える影響を分析しています。社会認知理論に基づき、仕事と家庭の両立が困難になることで生じる「起業への後悔」という認知プロセスが、廃業意欲の向上や仕事満足度の低下を招く仕組みを明らかにしました。特に、日本の伝統的なジェンダー役割意識が強い環境では、女性が直面する負担がより深刻化する傾向にあります。一方で、家族からのサポートはこれらの負の影響を緩和する重要な境界条件として機能することが示されました。本ソースは、女性起業家の持続的な活動を支えるためには、周囲の理解や行政による公的な支援体制の構築が不可欠であると提言しています。