様々な程度の全身の至る所におこる痛みを持った患者さんの多くが線維筋痛症(せんいきんつうしょう)という難病です。それは精神的及び身体的ストレス、気候、環境によって疼痛箇所が移動したり、疼痛レベルが変わったりします。原因が不明で患者に外傷がないため、他人には痛みが理解できず、しばしば怠け病や詐病と誤解されたりして、辛いものです。ここに来る患者さんも他医をたらい回しにされ、仮面うつ病、更年期障害、自律神経失調症、身体表現性障害やらと診断される場合が殆どです。痛みのため寝たきりになり働くことができず失職したり、経済的に困窮して日常生活が送れなくなる患者さんも少なくありません。病院で出される鎮痛薬は効かない病気です。
そんな厄介な疾患ですが、いつも何とかしようと患者さんと向き合って、さまざまな治療法を模索してきました。その経験はこれから来院される患者さんのために、少しでもお役にたてことができるのではないかと考えております。