一般の方にとって帯状疱疹後神経痛は馴染みがないと思います。
帯状疱疹後神経痛とは帯状疱疹の皮膚が綺麗に治ってからも痛みが続く人がいます。帯状疱疹自体は局所的な水ぼうそうですが、酷くなるとウイルスが神経を痛めつけ、ひどい神経痛や麻痺を起こしてしまいます。これが帯状疱疹の厄介な合併症「帯状疱疹後神経痛」です。
若い人の場合、帯状疱疹にかかってもそれ程痛みは残りませんが、お年寄りは半数近くの方に痛みが残ります。また、身体の状態が悪い人程重症化するようです。弱った人への痛みの治療は投薬も制限され困難で、棺桶まで嫌な痛みを引きずって行くことになります。
こういう方が医者に「何とかしてください」と泣き付いても難しいです。帯状疱疹後神経痛の治療薬は鎮痛薬が効きにくく、専門的な治療が必要になります。予防は初期治療が大事です。
帯状疱疹はまず痛みで発症します。専門家ならそれだけでほぼ帯状疱疹と診断して、帯状疱疹後神経痛に移行しそうかどうかを予想し、そうならないように注意深く治療をしていくことができます。薬でウイルスは駆逐できますが、帯状疱疹後神経痛に移行しないとは限りません。帯状疱疹と診断されたらできるだけはやく専門医にかかることをおすすめします。