春の田んぼでよもぎをつんできて、西緑地会館でおいしいよもぎだんごを作ります。
日時:2016年3月27日(日)午前9時から
集合場所:西緑地会館
参加費:無料
野外に出るので暖かく汚れてもよい服装で。
手ふき(ハンカチなど)を持ってきてください。
雨天の時は、だんご作りのみになります。
CookPadなどで公開されているレシピを参考にしました。
ヨモギ:若いヨモギを摘んだ。葉柄をちぎって除き柔らかい葉の部分だけにして ベーキングパウダ(炭酸水素ナトリウムが主成分)を加えた熱湯で茹で、包丁で細かく切ってから すり鉢とすりこぎですこしペースト状になるようにする。
団子粉(150g)にヨモギ・ペースト(30g)と少量の砂糖加えてよく混ぜたあと、団子粉と同じ重さの絹ごし豆腐(150g)を加えて よく練る。団子のサイズにして丸くまとめ、沸騰した湯に入れる。浮かび上がってから2分間追加して茹でる。さっと冷水に通して、小豆の餡などをそえて食べる。
ヨモギはキク科の植物です。春菊ほどではありませんが、独特の香りやほのかな味がします。
団子粉は うるち米と餅米の粉をまぜたものです。イネにはいくつかの品種があって、ワイルド・ライスや長粒米(インディカ米)はパサパサした食味がします。うるち米では炊いた米粒がくっつきあうので、オニギリや寿司がつくれます。もち米は蒸しておこわにしたり 臼でつくとおいしい餅になります。
米粒の主成分はデンプンです。デンプンは植物が光合成してつくる糖分子がたくさん重合してできるポリマー分子です。大きなポリマー分子なので水にはとけません。糖は分解されて生物がつかうエネルギーになります。デンプンはエネルギーを貯めておくためにつくられるポリマー分子です。種子に含まれるのは 種子が発芽して葉をひろげて光合成できるまでの間のエネルギー供給や体つくりに使われます。人間や動物は植物が蓄えているデンプンを使わせてもらって生きています。
デンプンのちょっとおもしろい使い方は、冬に植物が低温にさらされると、デンプンを糖に分解して 細胞のなかの液に溶けている分子の濃度をあげて凍結温度をさげることに使われることです。冬に大根などの味がよくなる理由のひとつにあげられています。
もち米に含まれるデンプンは 他の米のデンプンとは分子の構造がすこし異なります。いろいろな品種のコメができてきたときの突然変異のひとつが デンプンの構造を変えることだったのです。もち米のデンプンは 糖分子がいくつも繋がる構造で 枝分かれがたくさんできるというのが 他のコメのデンプンとは異なるのです。枝分かれしている「もち米デンプン」の構造が 餅をひっぱったときに容易にはちぎれない(餅の食味:テクスチュア)性質を与えています。
餅や団子は はじめ柔らかいのに 時間が経つと固くなったりもします。固くなった餅や団子を加熱すると また柔らかくなります。なぜでしょう? このごろは乾燥した米飯で災害時に湯や水を加えるとおいしい米飯になる製品ができています。米飯の変化についての仕組みなどいろいろなことがわかって 便利な工夫がされています。
上のヨモギ団子のレシピで水ではなく絹豆腐で練るのは 団子を固くしない工夫のひとつかもしれません。ここで木綿豆腐より絹豆腐のほうがよいかは 一度実験して調べてみてはどうでしょう。絹と木綿で差がでるようなら その理由を考えるのもよいでしょう。