サインペンなどの色のもとを分離して どのような色のもとが混ぜられているのかを調べます。
ろ紙をおって円錐形の花のような形にして 中心近くにサインペンなどで点をつけます。ペットボトルのフタに水をみたして 、静かに円錐形のろ紙の先端を浸します。水がろ紙の中心から 外側にしみ上がっていきます。
色のもとが水の動きにしたがって動いていき、色がいくつかの色のもとが混ぜられていると 分かれていくのが見えます。黒のペンでも黒以外にいくつかの色のもとが混ぜられています。黒でも色合いがさまざまなのでしょう。
ペンで印をつけたところから動かない色もあります。これは水にはとけない色のもと(顔料)とおもわれます。水にとける色のもとは染料とよばれます。水への溶けやすさや ろ紙の繊維の表面にへばりつく性質のちがいが 色のわかれる仕組みになっています。
この方法をペーパー・クロマトグラフィーとよびます。100年以上前から使われている方法です。いまでは分離についての原理がいくつか工夫されてクロマトグラフィーが研究に利用されているのです。
短冊にしたろ紙で たくさんのサインペンや蛍光マークペンの色のもとを詳しく調べてみました。ひとつの色のもとしか使われていないペンも多くあります。
微妙な色合いをいくつかの色のもとをまぜて昔は作っていたのですが、このごろは色のもとで微妙ないろあいを持つ物質が工夫されるようになって 混ぜるのが少なくなったようです。