東京科学大学 総合研究院 特任教授
主な研究のテーマは統計物理学(特にスピングラスの理論)と量子コンピューティング(量子アニーリング)です。
スピングラス理論
スピングラスは、ランダムな相互作用を持つスピンが織りなす複雑な秩序状態で、その解析は極めて困難なことで知られています。この問題に対して厳密解をある条件の下で発見しました [論文1]。今日では、この理論的枠組みは量子誤り訂正 [論文2]、統計的(ベイズ)推定 [論文3]、量子状態準備 [論文4] [論文5]などの幅広い分野に深く関わっていることが明らかになっています。エイプリル・フールのネタにもなっています [論文6]。
量子アニーリング
量子アニーリングは、量子力学を使って数多くの可能性の中から最適な解を選び出す方法です。この量子アニーリングの概念を初めて定式化しました [論文7]。純粋な学術的好奇心から出発した研究でしたが、今日では当初の想像をはるかに超えた広がりを見せています。
上記の論文7が2024年のノーベル物理学賞の解説文書で、関連した重要な発展の一つとして言及されました。
2026年8月26日
スピングラスに関する論文を書きました。文字通り人間離れした推論、解析計算、数値計算などの能力を持つAI (Opus 4.8/Opus 5/Fable 5/GPT 5.5/GPT 5.6 sol)との長い対話を経て完成した研究です。大変貴重な経験でした。感想を言えば、理論物理の研究者も、計算力があっても新しいアイディアを思いつくインスピレーションに乏しければ、AIに代替される時代がそこまで来ているのかもしれません。詳しくは、noteやLinkedInもご覧ください。