設立趣意書


 日本英語文化学会は、1972年(昭和47年)設立の英語文化を研究する会です。英語圏の文化、言語、言語教育、文学、比較文化、比較文学等々の研究者がこの会に属しています。研究内容は文化研究、資料研究、テクスト分析、理論研究など多岐にわたっています。会員は毎年開催している全国大会、研究発表会、機関誌、会報などで、日頃の研究成果を発表し、議論し、ときには批判を受けることで、日本の英語文化の研究に貢献することを目指しています。

 本学会の経緯をごく簡単に述べたいと思います。前身は、1972年4月に10人程度で始められた「上毛英米文学会」と呼ばれる研究会です。この会は、2000年1月に急逝された中島時哉氏が、英米文学および言語の研究を志す人々を募って組織した研究会でした。この会は1975年4月に「ビビュロス同人会」と改組されました。さらに、1992年7月に「ビビュロス研究会」と名称変更されるとともに、初代会長に生駒幸運氏(立正大学)が就任され、その後石川祐平氏(中央大学)、高山信雄氏(大正大学)、中島時哉氏(法政大学)、田中保(駒澤大学)がその任に就かれました。年を追って会員数も増え、研究発表も多分野にわたり、熱意ある活発な意見が交わされる研究会として発展してきました。石川祐平氏が会長を務めていた1990年に、研究会誌『ビビュロス』第10号の発刊記念として、研究論文集『英米文学と言語――新しい研究の地平を求めて――』(ホメロス社)が出版されました。この記念論文集出版を契機に、研究会誌名も『英米文学と言語』と新たにし、その後1998年4月1日には「ビビュロス研究会」を「日本英語文化学会」と改称し今日に至っています。1999年には『英米文学と言語』の記念論文集として『異文化の諸相』を上梓できました。2013年には日本英語文化学会創立40周年にあたり、日本英語文化学会創立40周年記念論文集『英語文化研究』を出版いたしました。学会組織になりましてからは、当然のことですが、年1回の全国大会を開催することになり、会場校として、法政大学、立正大学、昭和女子大学、国士舘大学、東洋大学、東京都市大学、日本大学、駒澤大学、中央学院大学、明海大学、武蔵大学を使用させていただきました。

 若手会員が積極的に熱心な研究発表を行なっています。今後も本学会はますます発展し、興味深い研究や発表が展開されてゆくことでしょう。国際化の波がますます強く押し寄せてきている21世紀の国際化時代にあって、言語・風俗・習慣・宗教・歴史・教育・人種・文学・芸術・思想などの種々雑多な文化的要素を真から理解することが肝要であります。異文化の特質を理解・把握することは、言うまでもなく自国日本文化を理解することでもあり、異文化の相互理解を深めることによって国際杜会への認識が深まることになるでしょう。そうした観点から見ると、本学会機関誌『異文化の諸相』や「会報」が担う役割は大変重要であり意義深いものと思います。

 日本英語文化学会は、日本における英語文化の推進と発展を重点的活動の一つとしていますが、それは初等教育から高等教育にまでおよんでいます。これからも、本学会を充実した研究団体として発展させていくために、内外諸賢のご指導ご鞭撻を賜れれば幸いに存じます。