「座談会書籍化記念、緊急座談会! ダンデ×キバナ!」
――――本日はお越しくださり、ありがとうございます。毎年恒例のチャンピオンとのファイナルを振り返る「振り返り座談会」の最新10年分が書籍として出版されることになりました!今回はそれを記念した対談となります。よろしくお願いします。
ダンデ選手(以下D)「よろしく。なんで最新10年分なんだ?」
――――ぶっちゃけダンデさんの対談だけを書籍化しました。ご要望が多くて。
D「そんなに多いのか?嬉しい限りだな!」
キバナ選手(以下K)「おー、おめでとさん。で、何で表紙に俺サマも映るんだ?」
――――キバナさんとの対談になると、売り上げが文字通り桁違いに良いんですよ。今回もそれにあやかろうと思いまして。
D「ああ、だから今回のゲストもキバナなんだな」
K「うーん、なんかビミョー……」
D「人気者だってことだろ」
K「お前に言われてもなー。ダンデだけでも十分だろ?」
――――というのは冗談で。ダンデさんのライバルで、座談会にお越し頂いた回数が最多ということで、キバナさんにも表紙の撮影をお願いしました。お二人のおかげで“座談会”を視覚的にアピールできる仕上がりになったと自負しておりますよ!
K「順番逆だろ、普通それ最初に言うからな!(笑)」
D「最多と言うより、防衛戦からはずっとキバナと座談会していたんじゃないか?」
K「お前がチャンピオンになってからは全部挑んだからな」
D「凄い記録だな」
K「その発言、お前に10年チャンピオンに居座られた身としては嫌味に聞こえるぜ?」
D「いや嫌味とかではなく。君はずっとトーナメントを勝ち抜いて俺とバトルをしに来てくれているから、純粋に感謝している。それほど高いモチベーションで挑んでくれていることに敬意を感じるし、身が引き締まる思いもする」
K「あーそう。ホント、いつか負かすからな」
D「この数年で分かってきたんだが、君は照れると途端に相槌が素気なくなるな」
K「ダンデさん、そういうこと言うのやめてもらえません?やり辛くなるんで」
D「おっとこれは本気のヤツだ(笑)わかった、程々にする」
――――冗談ではなく、お二人の座談会の反響はとても凄いんですよ。編集にも感想がたくさん届いております。こちら、一部をコピーしたものなんですが。
K「俺サマのアカウントでも結構来るから、それは知ってるんだけどな~」
D「君のファンは凄いな。『来年もキバナさんが座談会に行くので、次はもっとページ増やしていっぱい写真載せてください!もういっそ写真だけの別冊出してくれても良いんですよお金は用意しておきます!』……この熱が凄い」
K「それはもう座談会じゃなくて写真集だ(笑)お前のも凄いぜ、『ダンデさんのプライベートなお話をもっと知りたいです。ファイナルの座談会だけではなく、もっとラフな対談とか、プライベートなことを書いてもらうプチ連載とか組めませんか?』おーい、ファンから供給が少ないとクレーム入ってるぞチャンピオン」
D「キバナが無尽蔵に供給しているだけじゃないか?」
――――編集部としてはどちらも前向きに検討させていただきたいのですが……。
K「えーやだ。いくら俺サマが見映えするって言ってもモデルじゃねえし?」
D「俺は写真ならいくらでも撮ってもらってかまわないんだが。プライベートな話は……程々にしておきたいのが本音だ」
K「今更じゃねえ?」
D「それが本題となると話が違ってくるだろう。ファンでいてくれる子に見せたくない姿というものもあるんだ。でもファンからの要望はしっかり受け止めたぜ。これからは少し気にしてみる」
K「俺サマも、一冊丸っと写真なのがイヤなだけだし。撮られるのは別に構わないんだぜ?ま、何事もほどほどが良いって話」
ーーーーありがとうございます。また企画書をお持ちしますので、ご検討ください。
――――こちら、座談会集の献本です。お納めください。
D「ありがとう。結構分厚いな?」
K「(目次を見ながら)あー座談会だけじゃなくてインタビュー記事とかもあるな。これ本格的なダンデ本じゃん」
D「ダンデ本?(笑)」
K「ダンデ公式発言網羅本でも良いけど。まあ10年もチャンピオンしてりゃ、この手の本もそりゃ出てくるよなー」
D「俺の記事だけじゃないぜ。色んな人たちが寄稿してくれている」
K「寄稿何人いるんだよ。(寄稿欄を読み上げながら)『ヤロー・憧れとチャンピオン』『ルリナ・理想に至る厳しさと強さ』『カブ・栄光のひと』」
D「タイトルだけでも恥ずかしいな。いや、光栄なんだが……」
K「喜ぶなよ、ネズだけはタイトルから『新たなチャンピオンを待つ』だからな(笑)」
D「(笑)それは、俺はどう捉えればいいんだ?」
K「お前について書けって言われても上手く書けなかったらしい。文字数が全然足りなかったから半分以上新曲の詩と自分の妹のことで埋めてた」
D「妹?(笑)」
K「俺サマ、編集さんからリテイクしてもらって良いのかどうかって相談されたからネズのだけは草稿の時点で読んだけどさ。途中から次のチャンピオンは自分の妹だって熱く語ってた。お前のことより長々と(笑)」
D「で、それ載せたのか(笑)」
K「一応書き直してくれって言ったんだが、これが最高傑作だから無理だって言われたらなあ(笑)」
D「(笑)妹さん、そんなに才能溢れるトレーナーなのか。バトルできる日が楽しみだな!」
K「来年ジムチャレンジに参加できる年になるらしいぜ」
D「来年か。待ち遠しいな。(読みながら)しかし、コレ恥ずかしいな……(笑)」
K「それ、今感じることか?(笑)」
D「いやだって…多いだろう、寄稿が。どう考えても。寄稿してもらうという話は聞いていたが、これだけの人に貰えるとは思ってなかったな。俺は何も書いてないのに……」
K「えっ書いてない?マジで?」
――――いえいえ、一筆頂いております!チャンピオン直筆の文章をそのままあとがきとして載せております!
K「書いてんじゃん」
D「自分の本にあとがき書くのは普通だろ?カウントするか?そもそも、こんなに俺以外の人間の書下ろしで埋めているのに、俺の本と言ってしまっても良いのか?」
K「安心しろ、これは立派なダンデ本だ。まあ、それだけダンデは人気者って話だろ。ジムリーダー全員寄稿とかレアだぜ~」
D「それがもうちょっと恥ずかしいんだぞ!」
K「俺はお前の恥ずかしがるタイミングが分かんねえよ(笑)」
D「君もしっかり書いているし。座談会でも色々喋っていただろ、これ以上何か言う事あったのか?」
K「お願いされたから普通に書いたぜ~。ちょっとマジな話書いちゃったから、あんま読まれたくないけど」
D「どんなテーマで書いたんだ?」
K「俺サマはフツーにダンデの強さについて、思うことをつらつら」
D「どれどれ……」
K「読まれたくないって言ったろ!少なくとも俺サマの目の前で読むな!」
D「いや今のは完全にそういうフリだっただろ。俺は悪くない!」
――――今回書籍化に伴い、雑誌では紙面の都合で載せきれなかった写真も多く収録されております。どうぞ、ご確認ください。
D「本当だ。見たことのないものがいくつかあるな」
K「プライベートショットみたいなのもあるじゃん。こんなんいつ撮られてたんだ?」
D「最近のようだが、全然記憶にないぜ。プロは凄いな」
K「これとか良いじゃん。この、紅茶飲んでるやつ」
D「キバナに褒められると照れるな(笑)君の写真も結構入っているな」
K「それな。やっぱまずダンデの本だって言ってるのに俺サマが表紙にいるのが凄いヤダ(笑)」
D「ばっちり取材用の顔しといて今更じゃないか?」
K「それはそれ!それとも俺サマに締まんない顔で映れってか?表紙なのに?」
D「そうとは言わないが。じゃあ発想を転換させよう。この本の半分は君との座談会風景だから、俺とキバナの本って言っても過言ではないのでは?」
K「いやそれは普通に過言だわ」
D「お、キバナの悔しがる顔も載ってるぜ」
K「え、なんだそれ」
D「いつぞや、横から撮ってもらっていただろ。あれが出てる」
K「どこだよ?うわ、マジじゃん。しかも結構デカく載ってるし」
D「良い写真だな。これ、データ残ってないか?」
K「聞いてどうするんだよ(笑)」
D「印刷してもらって、自室に飾ろうかと」
K「本気でやめろ!てか何でだよ!」
D「俺のモチベーション維持に。またこの顔を正面から見てやるぞ!って気合いを入れたい」
K「あのさァ……。本気でやめろよ?」
D「何をそんなに嫌がるんだ?飾るだけだぞ?」
K「例えばさ、俺サマがダンデの写真を部屋に飾ってたら嫌だろ?」
D「うーん、別に好きにすればいいんじゃないか?」
K「うわー。これは俺サマの方が変なの?」
D「俺のリーグカードを写真立てに入れて大切に飾ってくれているってファンの子から言われたこともあるし、別に変なことではないと思うぞ?」
K「いや、それとは全然意味が違わねえ?」
D「(きょとんとした顔)」
K「あーもう良いや。とりあえず、俺サマはダンデの部屋に飾られたくないので勘弁してください」
D「どうしても?」
K「どうしても。マジで。こればっかりは本気で」
D「……残念だ」
――――予約特典としてリザードンポーズのお二人の特大ポスターも付いてきます。どうぞ皆様、お早目にご予約いただきますようお願いします。
K「だから何で俺サマもそこに入っていくかなー(笑)ダンデだけで充分だろ!」
D「ん?ジムリーダーが全員リザードンポーズで撮ったと聞いているんだが、ポスターにはならないのか?」
K「そっちは購入特典。リーグカード風にして封入されるらしいぜ」
D「豪華だな。あと凄い気になっていたんだが……ポプラさんも、あのポーズしてくれたのか?」
K「してた。撮影日一緒だったから俺サマは生で見たけど、おばあちゃま、中々サマになってたぜ(笑)さすがに隠れたところで杖で支えてたけど」
D「それは見たかった(笑)」
K「あれだけで金出す価値はあるぜ~」
D「うーん。俺も欲しいからやっぱり買おう」
K「いや普通に貰えば良いだろ?(笑)」
D「え?だって購入特典なんだろう?買わなきゃ駄目じゃないか?」
K「はい出たよ真面目~」
D「おい茶化すな俺は変なことを言ったか?」
K「取材中にマジに怒るなよ」
※取材後、ダンデさんとキバナさんには購入特典をお渡しいたしました。ご満足いただけたようです。
――――さて。そろそろお時間のようです。バトルでは中々見られないチャンピオンの素顔を、この座談会で読者の皆様にお見せできたのではと自負してまいりました。10年もの長きにわたってチャンピオンとして君臨し続けたダンデさんの軌跡と、その思いを一冊の本として届けられること。とても嬉しく、感慨深く思っております。
D「こちらとしては、こうして座談会を振り返ると未熟な自分を自覚するばかりで恥ずかしいが。しかしこの10年、チャンピオンの重みも喜びも、この座談会を通して自分なりに決着がつけれていたんじゃないかと思う。そういう意味では、得難いものを頂いていたのはこちらだな」
――――何よりの幸いです。これからも、よろしくお願いします。
K「いや、次は俺サマがダンデを負かして10年チャンピオンに君臨するから。その『ヨロシク』は俺サマに言えよ」
D「ははは。俺が許すとでも?」
K「言ってろ!」
D「そっくりそのまま返すぜ?」
――――本日はありがとうございました!
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