教員紹介

中越 英樹 (なかごし ひでき)

<略歴>

  • 1985年 東京理科大学 薬学部卒 (上野芳夫 教授)
  • 1991年 東京理科大学大学院・薬学研究科 博士課程修了 (薬学博士)
  • 1991~1992年 理化学研究所 基礎科学特別研究員

(筑波センター 分子遺伝学研究室:石井俊輔 主任研究員)

  • 1992~1999年 国立精神・神経センター 神経研究所

科学技術特別研究員,さきがけ研究21「知と構成」 専任研究員 など

(遺伝子工学研究部:鍋島陽一 部長,松崎文雄 室長)

  • 1999年 東京工業大学フロンティア創造共同研究センター 研究員 (半田宏 教授)
  • 1999年 岡山大学 理学部 助教授
  • 2001年 岡山大学大学院 自然科学研究科 助教授
  • 2007年 岡山大学大学院 自然科学研究科 准教授
  • 2017年 岡山大学大学院 自然科学研究科 教授

遺伝子発現の制御機構に興味を持ち,学部4年生から理化学研究所において研究に従事。当時の主任研究員・今本文男博士のもとで,修士課程では,真核生物における転写終結機構の解析を行う。博士課程では,石井俊輔博士のもとで myb 癌遺伝子産物の機能解析を行い,ホメオドメインを有する Myb タンパク質の DNA 結合配列,転写活性化能などを明らかにした。

その後,生物個体のレベルで遺伝子発現制御の階層性を見事に証明できるショウジョウバエの分子遺伝学に魅せられ,国立精神・神経センター 神経研究所においてショウジョウバエの研究を開始する。視覚認識行動突然変異体の原因遺伝子として新規遺伝子 (dve) をクローニングすることに成功 (またしても,ホメオドメインタンパクを解析することとなる)。

脳における機能解析が難航する中,さらに解析を続けていくと,消化管の吸収機能に重要なはたらきをしていることが判明。しかも,形態形成因子 Dpp, Wg シグナルの制御を受けており,否応なしに競争の激しい分野へ参入することになってしまう。予期せぬ展開のなかで,"おもしろい" 課題を探しながら研究をしています。