本実験では第一に、現象が各エージェントの挙動と相互の影響によって社会(系)の中を伝搬し増幅していくことの理解を目指します。
その上で、現実の「複数種類のエージェントが混じった系」を良くする方策に「混じったエージェントを均一にしていく」方法に加えて「異なった動きをするエージェントをあえて混在させる」方法があることを体験します。
これらの目的を達成するために、具体的には以下の項目を目標とします。
各エージェントの挙動を変化させることで、現象の伝わり方や強さがどのような面で変化するか説明できる
系全体の評価方法を例示し、それに基づいて評価ができる
異なる種類のエージェントが混在することで、系の良し悪しがどのように変化するか例示できる
なお本実験では、自動車の交通をマルチエージェントシステムの例として取り上げ、シミュレーションを実装しながら上記の目標を達成していきます。