未明生家跡地に詩碑と石塔が設置されました。
未明生誕の地碑前(上越観光Navi・外部リンク)(除幕式は未明生誕の地碑の裏手、南側空地で行います。)〒943-0826 新潟県上越市幸町98-3
町家交流館高田小町(雨天の場合の、未明生家周辺散歩参加者の学習会会場)〒943-0832 新潟県上越市本町6丁目3-4
詩碑・石塔除幕式と未明生家周辺散歩
作家・小川未明は明治15(1882)年4月7日、上越市高田に生まれました。令和4(2022)年は、未明生誕140周年にあたります。それを記念し、未明生誕の地に、新たに詩碑を建立し、東京の未明家にあった石塔を移築します。その除幕式を行い、皆さんにご披露するとともに、未明生家周辺の文学散歩を行います。
プログラム
第1部 除幕式 未明生誕地の旧畑地にて(14:00~14:40)*雨天決行
1.開会
2.主催者挨拶
3.除幕
4.来賓祝辞(雨天の場合は町家交流館高田小町に変更)
5.来賓祝辞(同上)
6.来賓祝辞(同上)
7.来賓祝辞(同上)
8.閉会
第2部 未明生家周辺散歩(15:00~16:00)*雨天延期
1.未明生家~未明が通った私塾~金光寺~本覚寺~鐘楼跡~銭湯~浅堀跡(予定)
(長い距離を歩くものではありません。のんびりとした周辺散歩です。履きなれた靴で、ご参加下さい。)
*雨天の場合も除幕式は行いますが、未明生家周辺散歩は翌月6月4日(土)に延期します。雨天の場合は除幕式後、会場を町家交流館高田小町に移し、そこで第1部の来賓祝辞と未明文学散歩の机上学習会を行います。
日時:2022年5月7日(土)14時~16時
開催場所:「小川未明生誕の地」碑の南側空地、及び幸町周辺(雨天の場合、除幕式後、町家交流館高田小町)
参加費:500円(未明生家周辺散歩に参加される方のみ。飲み物・資料代)
定員:20名(未明生家周辺散歩に参加される方のみ。申込順)*除幕式はどなたでも参加できます。
未明生家周辺散歩の申し込み方法:3月8日(火)から4月30日(土)までに、小川未明文学館(025-523-1083、火曜日~金曜日:午前10時~午後7時、土曜日・日曜日、祝日:午前10時~午後6時)へ電話で申し込んで下さい。参加を希望する方の氏名、電話番号をお伝え下ださい。*除幕式は申込み不要です。
新型コロナウイルス感染拡大防止の取り組み:参加時は、マスク着用でお願いします。感染拡大状況によっては、イベントを縮小あるいは中止とする場合がございます。(中止となった場合は、お伺いした電話番号を通してご連絡いたします。)
主催:小川未明研究会
交通アクセス:えちごトキめき鉄道 高田駅から徒歩15分、上越自動車道 上越高田インターチェンジから車で20分、北陸自動車道 上越インターチェンジから車で20分 (車でお越しの方は市内駐車場をご利用下さい。)
お問い合わせ:お問い合わせ:
・小川未明研究会 メール:yuji@juen.ac.jp
・小川未明文学館 電話:025-523-1083
詩碑・石塔除幕式のご報告
ご来賓祝辞
中川幹太様
小川英晴様
高野恒男様
小島清介様
詩碑・石塔除幕式概要(2022・5・7) 小川未明研究会代表 小埜裕二
郷土の偉人・童話作家小川未明は明治15年、今から140年前にこの地に生まれました。4月2日、「小川未明生誕の地碑」前で生誕祭を行い、献花及び献酒、記念スピーチや講演を行いました。本日は、生誕祭に連なる行事として、未明の功績を顕彰し、末永く伝えたいと願い、詩碑と石塔を建て、除幕式を行うこととしました。
詩碑を作るきっかけは、コロナ禍やウクライナ戦争、気候変動や地震等が重なり、格差社会が世界中で伸展していく今の社会や、今後ますます不透明になる未来社会を生きていくうえで指針となる言葉が必要だと考えたことが挙げられます。春日山神社には有名な詩碑「雲の如く高く くものごとくかがやき 雲の如くとらわれず」がありますが、今回の詩碑は、未明が70歳の古稀記念に揮ごうしたもので、春日山神社の詩碑と双璧をなすものです。
石塔は、高円寺の未明家の庭に長年あったものを移築したものです。高円寺の家が取り壊されるという連絡を受けたとき、小島清介塗装店社主と私が現地に赴き、ブルドーザーで屋根が半ば壊され、撤去される直前、庭に残っていた石塔を、小川家代表の小川英晴様にお許しを願って上越に持ち帰ったものです。この石塔は未明が毎日眺めていたものです。石塔は、供養のためのものですから、子供や両親を亡くした未明にとって重要なものであったと思われます。
詩碑と石塔を製作・設置して下さったのは、北本町の樋口石材店さんです。古くからある石材店で、「雲のごとく」の詩碑や高田公園の「赤い蠟燭と人魚」碑も製作しておられます。
次の方に除幕をお願いしました。一人目は、公務の忙しいなかご来席くださった上越市長中川幹太様。二人目は、小川家代表で詩人・評論家である小川英晴様。三人目は、幸町町内会長の高野恒男様。四人目は、石塔を保管して下さいました小島清介様。
詩碑の「碑文」は、「弱き者の為に立ち 代弁なき者のために起つ 我これを藝術の信條となす」です。未明の鋭い筆法そのままを刻んでいただきました。未明がこの思いを抱くようになったのは、高田の地においてです。ここで見たもの、学んだもの、上杉謙信や父母の影響もあったと思います。未明の代表作「赤い蠟燭と人魚」において、涙をのんで黙って売られていった人魚の娘のために、未明は大きな怒りの思いをもって童話をしめくくっています。碑文に表された未明の強い思いはこの童話にも鮮やかに表されています。
今後は、「詩碑」「石塔」を生誕地のシンボルとし、未明が目指した志の高い精神を市民に周知することで、未明の人と作品を敬愛する人を増やし、未明文学を通じた上越市内外の人づくりを行うとともに、上越の豊かな精神文化に対する市民の理解が深まることを期待したいと思います。さらに未明生誕地に生家を再建し、観光拠点のリソースとし、ソフト事業を積極的に拡充しながら、幸町周辺の人流を増やしたいと考えています。
詩碑・石塔除幕式の後、小川未明生家周辺散歩を行いました。参加して下さった方は市民約40名です。約1時間、未明ゆかりの地を散策しました。
生家旧畑地
小川家所有飛地
私塾・町田瓦店物置
生家裏庭
金光寺
本覚寺
湯屋跡
空濠・ぐみの木・桑畑跡