「世界中どこにでもあって規格化されているブレッドボードは、小型ロボットにとって良いテストフィールドになり得るのでは?」
という話で盛り上がり、実際に作ってみることに…
Clubhousで知り合ったWataruさん(@hxf_vogel )と共同製作中の多脚ロボットになります。
ロボットサイズは驚異の3cm × 4cm! 三角カムを用いた歩行機構によって、2.54mmピッチの穴を足場に歩行を試みます。
最終的には脚から電源を取ってブレッドボード上を挿抜しながら歩行することを目標にしていますが、果たしてできるかどうか、、
※本機の製作にあたり、PCB Way様よりご支援頂きました。下記に基板発注に関するレビューを記すのでよろしければこちらもご覧ください。
「私、こういうモノ作るのが大好きなんです」
と自己紹介するために、どこにでも持ち運べる ”名刺”ロボットを作りたい…
そんな着想で作り始めた手乗りサイズのテオヤンセンリンクの手乗りストランドビースト※になります。
コンセプト通り小型化に徹底的にこだわり、標準的な名刺サイズ(91 x 55)にフットプリントを収めました。
本家とは異なりモータを搭載しており、自由に走らせることができます。
大学の研究室には高価な加工設備が整ってるのに、意外とあまり使われていない。勿体ないし在学中に何か作りたいよね。
同じく高専出身でロボコン経験者だった同期とそんな会話をしていたときに公開されたのが攻殻機動隊ARISEでした。
タチコマは曲面が多く、腕や背面ポッドもあり、かなり技術的ハードルが高いですが、ロジコマのデザインなら作れるかもと考え二人で挑戦しました。
ニコニコ動画への制作状況の投稿、MFT2015/16への出展、攻殻機動隊REALIZE PROJECTにもお声掛け頂いたりと、非常に多くの方々に反響や応援を頂き、研究の傍ら、1年半かけて製作することができました。
これは趣味ではないですが、ほぼ趣味でやっていたような私の大学在学時の研究になります。
レスキューロボットに取り組んでいた研究室で、大学院から新たにテーマを考えることになった私は当時普及し始めていたドローン※を扱うことになりました。
※ちなみに当時はUAV(unmanned aerial vehicle)やマルチコプターと呼ばれ、ドローンという名称はまだ市民権を得ていませんでした。ドローンは簡素な構造と制御性の高さから一気に普及しましたが、斜めな面から飛び立つことが難しいという課題があります。
災害現場では情報収集がロボットの主な役割になるわけですが、常に飛行しているとすぐに電池を消費してしまいます。
しかしながら着陸できる広い水平な面がどこにでもあるわけではありません。
じゃあ最初からドローンが水平になれるスペースを確保しながら飛べばいいじゃん、というのがこのアイデアの発端でした。
球体の殻に覆われており、殻とドローンは3軸のフリーのジンバル機構で接続されています。
瓦礫や斜面に着陸しても、球体の中で姿勢を整えて、安定して飛び立つことができるというわけです。
また他にも大きなメリットがあります。
一般的なドローンは障害物にぶつかり本体の角度が傾いてしまうと、一気に明後日の方向へ飛んでいってしまいます。
しかしこの構成であれば、球殻が衝撃を受け流し、中心のドローンの姿勢が崩れにくいのです。
つまり錯雑した構造内部の探査にも適しており、最終的には橋梁の裏側の点検用途にフォーカスして、実用化に向けた構成や設計手法について検討しました。
アイデアを思い付いてからは作るのが楽しくて、定量評価や体系化より手を動かすことを優先しては「ロボコンじゃないんだからさ…」とよく教授に怒られました笑。
マスコミに公開して行われた実証実験の際、翌日の「ひるおび」に生出演して欲しいと言われ、よれよれのシャツのまま出演したことが思い出深いです。
特許提案も目指していましたが、なんと1ヶ月差でスイス連邦工科大学のチームに全く同じアイデアを提案されてしまい、非常に悔しい思いもしました。
おかげで特許先願主義の重要性を身を以て知ることができました。