漫画で見るMIのお仕事
メディックメディアの書籍制作における、メディカルイラストレーターの実際のお仕事風景を見てみましょう。
2022年現在の所属イラストレーターは12名、男女比は1:3で女性が多めです。生物系出身者が多く、他には医療系や美術系もいます。
編集者から各項目の原案(テキストとイラスト案)が渡されます。まずはそれに目を通し、「重要なポイントは何か」を把握します。 また原案にあるイラストやレイアウト案をアレンジし、より伝わりやすい形に変えて提案することもあります。
ちなみにイラストレーター自身が編集者として原案作成作業の段階から関わることもあります。
また、必要に応じて自分でも解剖書や症例動画、写真などの様々な資料を調べます。編集者から渡される原案には参考資料も添付されていますが、実際にイラストを描くとなると、その資料だけでは細部を十分に描くことができないということがよくあるからです。
絵を描くだけでなく、自分で調べて学習する力も重要なのです。もちろん、元から知識がある場合はハードルが少し下がりますが、大切なのは「わからないことを放置しない」ことです。
それでも自分一人で考えていると、そのアイデアがいいのかどうかわからなくなってくることもあります。
そういう時は、先輩や同僚と話してみると思ってもみなかった視点やアイデアが出てきたりするので、とても勉強になります。
実際にイラストを描きます。下書きだけは鉛筆でないと!というアナログ派、直接タブレットで描き始めるデジタル派に分かれますが、最終的にはIllustratorというソフトで作成します。
また、写真の処理はPhotoshopというソフトで行います。これらの素材と本文のテキストデータを、InDesignというソフトでレイアウトします(組版)。
データ化した原稿は、編集者、監修の先生、校正者など大勢の厳しい目でチェックされます。
その後の打ち合わせで、編集者からは更なる改案がなされたり、先生からは医学の最新知見による修正が入ったりと、内容がどんどんブラッシュアップされます。頻回にある「打ち合わせ」では、相手の求めていることをしっかり聞き出して擦り合わせるコミュニケーション能力が必要となり、「修正」の繰り返しは忍耐力が試されます。
最初の頃は自分の趣味を全面に押し出したりしてよく却下されます。「大切なこと」の見極め能力は、販促物でも磨かれていくのです。
趣味で作っているアニメーション動画や3DCGのスキルを活かして、動的なコンテンツや動画広告を作ることもあります。これまでまったく触ったことがなくても、自分で勉強して業務に活かせるまでに成長している人もいます。自分のやる気次第で、どんどんいろんな活躍の幅を広げられます。
※経費での受講については、基本的に業務に直結する場合に会社側から提案されます。