仕事紹介

「メディカルイラストレーター」とは、基本的には医学知識の理解をサポートするためのイラストを作成するお仕事です。

しかし、メディックメディアにおける「メディカルイラストレーター」のお仕事内容は、それだけにとどまりません。

誌面制作や販促など、書籍制作にトータルで関わることができるので、幅広い活躍が可能です。自分の得意分野があれば、それを活かして3Dを取り入れたり、動画を作ったり、マンガを描いてみたりなど、イラストレーター側から提案してより良いコンテンツに仕上げていくことができます。

1:イラストを描きます

解剖図などの医学関連イラストはもちろん、3DCGや、「メディカル」イラストレーターのワクには収まらない可愛らしいキャラクターまで、描く内容は様々です。

「何を説明するためのイラストなのか?」を考えて、一番適切な表現を探します。正確さを保ちながらも楽しく、読みたい!という気持ちにさせるのも腕の見せ所です。

2:書籍データを作成します

イラストだけでなく書籍データ作成行うことで、レイアウトも含めた「情報の伝わりやすさ」を考え抜いた、メディックメディア独自の誌面を作り出すことができます。

ページを開いた時の視線の動きを考えて、理解しやすい順序で読めるように配置します。実はイラストを描くのと同じか、それ以上に時間をかけている仕事です。

3:デザインもします

書籍のカバーや表紙はもちろん、チラシ、POPなどの販促物のデザインも手がけます。自分が作った書籍をどう売っていくかまでトータルに関わることができます。

「どんな人に手に取ってもらいたいのか」「どんな場所に置かれるのか」などを考えながらデザインしていきます。販促物は、書籍の雰囲気とはガラリと変えてみるのもアリなんです。

4動画・3DCGなどもつくります

もともとの素養がある場合、その知識や技術を活かして販促動画や書籍内容を補足するような3DCGを作ったり、読者が自分で動かせるようなコンテンツをプログラミングしたりすることもあります(必須スキルではないので自分で学習することが前提になります)。

作例:https://www.byomie.com/gallery/

誌面では伝えきれない「立体構造」「音」「動き」などをwebコンテンツとしてリンクさせることで、さらなる理解へとつなげていきます。

5編集作業から関わることも

適性や能力によっては、イラスト作成だけにとどまらず、自分で編集作業や監修者との打ち合わせを行うことで、より徹底した「わかりやすさ」を追求することができます。

自分でゼロから作り出した図版について、直接専門家から意見をもらえる貴重な機会です。作図する上での疑問点をお伺いすることで、より正確でわかりやすい図やまとめ方のアイデアが浮かぶこともあります。

仕事の全体像

同じ「メディカルイラストレーター」も、デザインが得意な人、動画作成ができる人、編集作業ができる人など個人の適性や、書籍の制作サイクル、新刊か既刊の改訂か、などによって、それぞれ行業務の割合が時期ごとに異なります。

下記は、デザインが得意なAさんと、編集作業が得意なBさんの1年間のお仕事割合の例です。

Aさん:デザインが得意

Bさん:編集作業が得意

書籍の制作とMIの関わり

実際に書籍Aができるまでの約1年半を例に、MIがどの時期にどのように関わるのかを見てみましょう。

メディックメディアでは、1冊の『みえる系』書籍(イラストレーターがメインで関わる)の新刊を作成するのに、短くても1年半、長くて2年半くらいかかります。編集者の原稿待ちの時期もあれば、とにかくデータ作成をしまくる時期もあります。印刷入稿の2ヵ月前頃には、校正から戻ってきた文字修正や参照ページの数字をひたすら修正していくだけの、地味だけど絶対に必要な作業を黙々とこなしていきます。

そうかと思えば、別途進行している他の書籍を並行で進めたりもします。新刊だけではなく、最新の医療情報を反映するための改訂も行うため、1年間で発行する『みえる系』の書籍は、2〜4冊ほどになります。イラストレーター1人あたり、年間におよそ2冊程度の担当を持っています(繁忙期の重複を考慮した担当分量の調整は行います)

進行度合いや科目の異なる原稿を同時に進めていくためには、スケジュールや書類・データなどの管理能力や、頭の切り替え、いざという時に間に合わせるためのド根性が必要になってくるのです。出版社という感じですね。

また、書籍制作はチームで行うため、2〜3年目頃からは担当書籍チームのイラスト・データ面でのリーダーとして、編集者とのスケジュール調整や全体を動かすための指示出しなどを任されます。どんどん経験を積んで、イラスト・データ作成のプロフェッショナルになっていくのです。