「道の理」は、教祖宗忠神の説教が筆録されたものです。現代語訳を掲載しますので「道」を知る“きっかけ”にしてください。
「天地自然の中のすべての生命の大元は、天照大御神です。大御神は万物の親神で、そのご陽気(ご神徳)は天地に満ち渡り、すべての生き物が御光と温もりの中で生成養育されて止むときはありません。実に有り難いことです。私たちに体温があるのは、大御神からご分心をいただいているからです。心は“こごる”という意味で、大御神のご陽気が凝結してご分心になるのです。我欲を離れて、正直に公明正大であれば、大御神と同じ心になれるのです。心が主、そして形が従。物事の本質を理解しているときは心が身体を使っているのであり、迷いの時は身体が心を使っているのです。形、すなわち目に見えるものにとらわれず、大御神から分けいただいた心を中心にすべてをお任せして、見聞きする物事を一つひとつ味わい、常に有り難いことと嬉しいことに心を向けて、しっかりとご陽気をいただいて下腹に納め、天地とともに“気”を養い、おもしろく、楽しく、心をたるませないようにつとめることが大切です。ご分心が活きてくると、私たち自身が活きてくるのです。いききと生きることが天照大御神の道であり、陽気であることが天照大御神の心なのです。教えは天から与えられたもので、道は自然と天より現れてきたものです。『誠の心を取り外してはいけません。天にお任せしなさい。我欲を離れなさい。陽気になりなさい。感謝と感激に満ちた心でいなさい』今も昔も、心に形はありません。心ひとつになって形のことを忘れるぐらいの気持ちになったとき、そのときが神代です。神代が今日であり、今日が神代です。世の中は心次第です。心が神になれば、人は即座に神であるのです」
黒住教教主 黒住宗道著 『誠の道』より転載