偽吸血鬼/ヴァンパイアフェイク

名のとおり、偽物の吸血鬼。

太陽の光を浴びても灰になって死ぬことはなく、吸血衝動も備わっていない。

大きな傷を負っても傷口から白い煙を噴出しながら再生し、その再生能力は腕の欠損までもを修復する。

吸血鬼を模倣したのではなく、それに近しいなにかを再現した怪異であり、注射器で体内に特殊な液体を投与することで人間から偽吸血鬼へと変性する。

危険性の高い怪異、異能力のため、本来であれば禁忌指定相応の代物。しかし、この力の本質がしばらく正体不明だったこと、魔導院内部に偽吸血鬼の危険性を隠蔽した者がいたことから、その判断が遅れた。


【吸血鬼との類似点】

・肉体の蘇生が行える。

・肉体蘇生時に煙が発生する。


【吸血鬼との相違点】

・吸血衝動が存在しない。

・十字架が通用しない。

・銀製の武器や杭で心臓を攻撃しても消滅しない。

・太陽の光を浴びても死亡しない。

・動物などへの変身、化けることができない。

・体の大きさの変更などが行えない。

などなど、本来吸血鬼に存在するデメリットそのほとんどを打ち消した上位の存在となっている。 

そんなこともあって、純粋な吸血鬼であるミラージュ・リフレクション・ミラーからは「本物の吸血鬼」と評される。


【正体】

偽吸血鬼の正体は吸血鬼の始祖であり怪異の王と呼ばれる旧血種をギリギリまで模倣したもの。

過去、旧血種はこれの制作に失敗し、結果として吸血鬼という怪異が生じた。

つい最近になって、そのやり直しを行い生まれたのが偽吸血鬼という怪異。

旧血種の力だけではどうしても完成に至らなかったものを、ある人間が力を貸してしまった結果誕生した。

最終的に偽吸血鬼は「ある人間」の大願を果たすうえで致命的な問題が発見され、独自に改良を施した真吸血鬼として再誕する。