第1研修会と第2研修会の間は15分の休憩があります。
学校で起こるいじめや不登校などの背景には,青少年の「生きづらさ」がある,と指摘されている。(古賀2018ほか)文部科学省(2020)によれば,小・中・高生の不登校者数は約23万人といわれており,そこにグレーゾーンの 約33万人を加えると,約56万人の子どもたち(日本財団2018)に学校への行き渋りがみられると報告されて いる。こうした現象を「生きづらさ」の指標とするならば,その「生きづらさ」の要因はどこにあるのだろうか。本報告 ではいじめや不登校といった子どもたちの実態をもとに,青少年はなぜ生きづらくなるのかについて皆さんと一緒に 考えてみたい。
少年院は,罪を犯して家庭裁判所から保護処分として送致された少年を収容する施設である。少年たちの大半が,機能不全家族との生活による虐待や貧困,親の依存症,学業不振,いじめなどのさまざまな困難をかかえ,早期に義務教育から脱落して非行に走り,犯罪を繰り返したのちに少年院に収容される。アルコールや薬物の乱用も常態化している。愛着障害が発達障害のような表現型をとる場合も少なくない。一方で,少年犯罪の厳罰化を求める世間の風潮のもと,非行の背景は十分理解されていないと感じることも多い。矯正医官として彼らと接するなかでみえてきた少年たちの実像と、支援の一端を紹介したい。