2024.02.20.
シャーキャ族の聖者であるブッダは、できるだけ多くの人に、真の理法を伝えるため、覚った者の教えは、ヴェーダ語など、当時のインドでは上流階級にしか理解されない、難しい言葉を用いず、誰もがふだんの生活で話している、やさしい日常語で伝えなければならない、と語りました。
2,500年前のインドでは、識字率が低かったこともあり、その教えは文字化されず、やさしい話し言葉で、口伝によって伝えられました。
それから、およそ500年後の世界では、ブッダの教えをもとにして、新しい時代の「大乗経典」が、「書かれた経典」として、大量に創作されました。
中国でもチベットでも、これら大量の経典を、次々に、自国の言葉に翻訳し、また近代においては、イギリスやドイツにおいても、それぞれの地域の言葉に翻訳して、意味内容そのものとして需要されましたが、日本だけは、未だに、千数百年も昔の中国訳を、ワケも分からず唱えています。
『生きるための真宗聖典』は、今、生きている私たちが、覚者の生きた言葉を聞かせていただくために編集されました。
現在、ケンブリッジ大学にて古代遺跡の研究を行ってきた服部教授よりご指導を受けて、これまでに寄せられた、さまざまな意見を参考にしながら、第3版の出版のために改訂を行っています。
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