대회 규칙
ディベートは一種のゲームであり、より良い議論が展開されるように、また公平な判断がなされるように、一定のルールに基づいて行われます。様々なルールや約束事、望ましいやり方などがありますが、最低限、以下の内容をしっかり読んで理解した上で準備し、試合に臨んでください。なお、第10回大会から予選はオンライン開催、本選は対面開催となりました。オンラインと対面では、一部ルールが異なりますので、「8.オンライン大会における変更事項」)などもよくお読みいただき、ご理解の上、大会にご参加ください。
内容に関して不明な点があれば、メールにてご連絡ください。
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1.大会運営についての規定
目的
本大会は、韓国の高等教育機関で日本語を学ぶ学生の日本語能力、及び論理的思考能力、批判的思考能力、傾聴能力、情報収集・分析・活用能力、口頭発表能力の向上に、ディベートを通して寄与することを目的とする。
論題
本大会の論題は政策論題とする。論題は当該年度の全ての大会を通じて一つとする。
試合のフォーマット
本大会は規定のフォーマットで試合をする。
試合の進行
1.試合は、司会者の指示によって進行する。ディベーター、聴衆は、司会者の指示に従わなくてはならない。
2.各ステージの担当者は、定められた時間を越えてスピーチをすることはできない。定められた時間を越えてスピーチがなされた場合には、超過時間中に話された内容をすべて無効とする。なお、スピーチの順序や内容についての予告は、時間内に行うこととする。
各ステージの担当
1.本大会では、3~4名のディベーターが立論・質疑・第1反駁・第2反駁の各ステージをそれぞれ担当するものとし、質疑における応答は立論担当者が担当するものとする。(3名の場合は、立論担当者が質疑も兼任することとする。)
2.各ステージの担当は、肯定・否定ともに同じステージを担当することとする。例)肯定で立論を担当する場合、否定でも立論を担当すること。
参加資格
1.本大会は、日本語能力の向上を目的の一つとしているので、日本語を母語とする者は、出場資格を認めない。国籍は問わない。
2.チームは韓国内所在の大学(専門学校を含む)に在学中の学生で構成することとする。
3.チーム代表者が所属する教育機関(例:学科、学院など)の長(例:学科長、学院長など)の推薦を受けたチームであること。
4.1教育機関につき2チーム(1チーム3~4名で構成)まで出場可能とする。(※3名+3名の2チーム出場も可能。希望チームはお問い合わせください)
5. 所属機関でチームを組めない場合は、他機関との混成チームも可能とする。
6.4人中3人(3人チームの場合は2人)は日本滞在歴が1年未満。 ただし1人は5年未満まで認めることとする。(滞在期間は、5歳以降の日本での滞在期間を合算した期間)。
使用言語
本大会は日本語の使用を前提とする。証拠等として採用する資料について、原本の言語は問わないが、固有名詞等、翻訳不可能なもの以外は日本語に訳すか、日本語による説明を加えなければならない。
2.資料作成時の留意点
ナンバリング・ラベリングを適切に行うこと
ナンバリングとは、項目に番号を付けることです。ラベリングとは、項目にラベルを付けることです。各ディベーターは、各ステージでの発言内容をいくつかの項目に整理し、ナンバリング・ラベリングを適切に行って各項目の位置づけを明確にしなければなりません。 立論においては、定義・プラン・メリット (あるいはデメリット)などの要素がそれぞれ何点に分けられているのか、発言内容の中の各項目がどの要素の何点目に当たるのかを明示しなくてはなりません。質疑においては、質問者はどの要素の何点目についての質問を行うのかを明示しなくてはなりません。反駁においては、述べる項目を明確に区分し、各項目がどの要素の何点目に関するものなのかを明示しなければなりません。ナンバリング・ラベリングが適切に行われなかった場合には、発言の整理や位置づけは審判の解釈に委ねられることとなり、発言者の意図とは違った位置づけを与えられる恐れがありますので、十分な注意が必要です。
※ナンバリング・ラベリングの一例:
「それでは、プランから発生するメリットを2点述べます。メリットの1点目は、エネルギーの節約です。」
立論の役割と要素
肯定側立論では、論題を肯定すべきことを主張します。その際、必要な根拠はすべて提示しなければなりません(立論以降で新たな根拠を提示した場合は、「新しい議論」となり、無効となる可能性があります)。 否定側立論では、論題を否定すべきことを主張します。その際、必要な根拠はすべて提示しなければなりません(立論以降で新たな根拠を提示した場合は、「新しい議論」となり、無効となる可能性があります)。また否定側の主旨・立場は、1)現状に問題がない、2)肯定側のプランではメリットは発生しない、3)メリットより深刻なデメリットが発生する の組み合わせを原則とします。
定義とプラン
論題中の語句の定義と肯定側のプランは大会規定により決まっています。 肯定側は決められた定義・プランに基づいて立論を作成してください。 なお、政策論題に基づくディベートでは、プランを実行すべきかどうかを議論するのであって、現実の世界で実行主体がそのプランを実行することを証明する必要はありません。
※第11回大会では、肯定側は立論を述べる際に、自分たちで考えたプランを読む必要があります。プランにおいて不明な点は、審判が常識に従って判断します。
否定側のプラン
本大会では、 否定側は、現状維持の立場をとるものとし、肯定側と異なる別のプラン(対抗プラン)を出すことはできないものとします。 なぜなら、対抗プランが出されると、個々の論点について十分な時間を割いて議論を行うことが困難になるからです。仮に対抗プランが出されても、対抗プランは無効で、否定側は現状維持の立場をとるものとみなされます。 この場合、混乱を避けるため、審判が必要な説明を行うことがあります。
メリット
メリットとは、プランから発生する好ましい効果のことです。肯定側は個々のメリットについて、1)ラベル、2)発生過程(内因性と解決性)、3)重要性を述べる必要があります。これらの要素が明示的に述べられなかった場合には、審判が常識に従って判断します。 なお、本大会では、メリットは1つ、もしくは2つまでとします。
「ラベル」 は、メリットの内容を示す、凝縮された短い言葉で示します。例)「メリット1は〇〇〇です。」
「発生過程(内因性と解決性)」 では、肯定側のプランからどうメリットが発生するかを順序よく述べます。
「重要性」 では、ラベルで示されたメリットが、なぜ重要なのかを説明します。
※「発生過程」と「重要性」は、内容などに応じて、どちらを先に述べてもかまいません。
デメリット
デメリットとは、プランから発生する好ましくない影響のことです。否定側は、個々のデメリットについて、1)ラベル、2)発生過程(固有性と発生過程)、3)深刻性を述べる必要があります。これらの要素が明示的に述べられなかった場合には、審判が常識に従って判断します。デメリットは1つ、または2つまでとします。
「ラベル」 は、デメリットの内容を示す、凝縮された短い言葉で示します。
「発生過程(固有性と発生過程)」 では、肯定側のプランからどうデメリットが発生するかを順序よく述べます。
「深刻性」 では、ラベルで示されたデメリットが、なぜ深刻なのかを説明します。
※「発生過程」と「深刻性」は、内容などに応じて、どちらを先に述べてもかまいません。
3.議論や証拠資料における留意点
ディベーターは、個々の主張を根拠によって立証する責任を負う。主張を支える根拠を示す方法には、論理的理由づけを述べる方法と証拠資料を示す方法とがある。論理的理由づけとは、特に証拠資料などを挙げず、誰もが認める考えをつないで主張の裏づけとする根拠をさし、証拠資料とは事実報告や統計資料、専門家の見解などを記してある文書のことである。なお、図表などを証拠として試合中に見せることはできません。全て口頭で説明する必要があります。
証拠資料として認められるものは、公刊された出版物で第三者が入手可能なもの、及び、政府の公表した報告書など、及びこれに準ずるもののみとする。
証拠資料を示す際には、著者の肩書き・著者名・発行年を明示し、引用開始と引用終了を明らかにして、読み上げなくてはならない。インターネット上の資料も同様に、著者の肩書き、著者名などを明示しなくてはならない。こうした条件が満たされていない場合には、証拠資料の信憑性がそれだけ低いものと判断される。
審判あるいは相手チームから、それまでに読み上げた証拠資料の提出を求められたときには、証拠資料を提出しなくてはならない。その際、請求された当該箇所を速やかに提出できるように用意しておく。ただし、相手チームが証拠資料の提出を求めることができるのは、その相手チームの準備時間中のみである。
<引用例>以下の資料を引用する場合
https://www.busan.com/view/busan/view.php?code=20141010000177
"대학생 일본어 실력, 토론 맞대결" 입력 : 2014-10-10 11:00:14
"외우는 일본어는 가라."
'한국 대학생 일본어 디베이트(토론) 대회'가 9일 부산 금정구 부산외대에서 열렸다. 대회는 각각 부산, 서울지역 예선에서 우승을 차지한 부산외대팀과 명지대팀의 맞대결로 치러졌다.
⇨上記記事の青字部分を引用する場合
例1)2014年10月10日の釜山日報より引用します。
「韓国大学生日本語ディベート大会が9日釜山金井区釜山外国語大学で開かれた。」
引用を終わります。
例2)2014年10月10日の釜山日報より引用開始。
「韓国大学生日本語ディベート大会が9日釜山金井区釜山外国語大学で開かれた。」
引用終了。
例3)2014年10月10日の釜山日報「大学生の日本語力、ディベート正面対決」より引用します。
「韓国大学生日本語ディベート大会が9日釜山金井区釜山外国語大学で開かれた。」
引用終了。
※「図書名」や「記事タイトル」などは必須ではありません。
※他の例:〇〇年〇〇大学〇〇教授の文章より引用します。
4.試合時間と流れ
① 肯定側立論 6分
② 否定側準備時間 2分
③ 否定側質疑 3分 肯定側立論の内容に関する確認や質問
④ 否定側立論 6分 ※否定側立論の前には準備時間はありません
⑤ 肯定側準備時間 2分
⑥ 肯定側質疑 3分 否定側立論の内容に関する確認や質問
⑦ 否定側準備時間 2分
⑧ 否定側第1反駁 4分 肯定側立論に対する反論
⑨ 肯定側準備時間 3分
⑩ 肯定側第1反駁 4分 否定側立論と否定側第1反駁に対する反論
⑪ 否定側準備時間 2分
⑫ 否定側第2反駁 4分 肯定側第1反駁に対する反論及びまとめ(メリット・デメリットの比較)
⑬ 肯定側準備時間 2分
⑭ 肯定側第2反駁 4分 否定側第2反駁に対する反論及びまとめ(メリット・デメリットの比較)
※ 各ステージにおいて持ち時間が余った場合、担当ディベーターはスピーチが終わった旨を明確にし、席に戻ること。
5.試合中の留意点
質疑
質疑においては、立論の内容などについて質問を行い、一問一答形式で相手チームに応答してもらいます。質疑における主導権は、質問する側にあります。質疑における応答は、立論の補足として扱われます。質疑で明らかにされた情報を議論に活かすためには、その後の立論、あるいは、反駁で改めて述べる必要があります。
反駁(はんばく)
反駁においては、主に以下のことを行います。
1 相手チームが主張するメリット(あるいはデメリット)に対する反論
2 相手チームからの反論に対する再反論
3 メリットとデメリットの大きさの比較
新しい議論
立論で提出されず、反駁で新たに提出された主張・根拠は、「新しい議論」と呼ばれ、無効となり、判定の対象とならない。ただし、相手の持ち出した主張・根拠に反論する必要から生じた主張・根拠は「新しい議論」とはみなされない。
遅すぎる反論
相手チームの主張・根拠に対する反論は、相手チームに再反論の機会を十分に与えるため、可能な限り早くなされなければならない。すなわち、肯定側立論に対しては否定側第1反駁あるいは否定側立論で、否定側立論及び否定側第1反駁に対しては肯定側第1反駁で、肯定側第1反駁に対しては否定側第2反駁で、否定側第2反駁に対しては肯定側第2反駁で、それぞれ反論を行う必要がある。この条件を満たさない反論は、「遅すぎる反論」 と呼ばれ、無効となり、判定の対象とならない。
6.スピーチの留意点
各ディベーターは、発言内容を審判・聴衆・相手チームにわかりやすく伝えるよう努力しましょう。この責任を果たすため、各ディベーターは、明瞭な発音、適切な速度、十分な声量などを心がけて、スピーチを行わなければなりません。発言内容がどんなに優れたものであっても、審判が発言内容を適切に理解できなければ判定に考慮されません。わかりやすい話し言葉に変えたり、相手や審判が書き取りやすい速度で話したり、数字や単位をはっきり述べたりすることが説得力につながります。いくら素晴らしい論であっても、誰にもわからなければ、それは採用されません。また、必要以上に攻撃的な表現、審判及び観客に不快感を与えるような表現、相手チームとのコミュニケーションを拒絶するような表現を使用しないように注意してください。
話し方
選手は、明瞭な発音、強調、間の置き方、適切な速度などを心がけ、十分な声量でスピーチを行いましょう。スピーチの構成
例えばナンバリング・ラベリング・サインポスティングなどの手法があります。(サインポスティングとは、これから話す内容がどの論点に対するものであるのかを、論点の番号や見出しを用いて示すものです。選手は、ナンバリング・ラベリング・サインポスティングを適切に行い、わ かりやすいスピーチを行いましょう。)スピーチの姿勢
原稿ばかり見るのではなく、顔を上げ、審判・聴衆に伝わっているかを適宜確認しながらスピーチを行いましょう。スピーチの速度
聞きやすい速度は、1分間に300字程度といわれています。300字程度を目安に、練習をしておきましょう。それより早い場合は、注意が必要です。
◆ コミュニケーション点
コミュニケーション点とは、コミュニケーションの責任を、ディベーターがどれだけ果たしていたかをマナーも加味して評価するものです。適切な速度、十分な声量の他、日本語としての発音、文法の適切さ、語彙の選択、適切な表現力、さらには説得力及び非言語コミュニケーションも評価に含まれます。また、コミュニケーション点は「勝敗とは別に」採点されるもので、その評価は議論の優劣とは直接関係ありません(コミュニケーション点が低かった方に投票することも許されます)。
勝敗とは別に、各ステージでのコミュニケーションの要素を評価した「コミュニケーション点」を採点します。立論・質疑・応答・第1反駁・第2反駁のそれぞれについて5段階で採点し、合計したものをチームのコミュニケーション点とします。
評価項目
「立論・応答」
スピーチ全般:原稿ばかり見るのではなく、審判を意識しながら、正しい発音・アクセント・声量・速 度・間の置き方・強調など、聞き取りやすい日本語でスピーチできているか。
議論の構成:ナンバリング、ラベリング、主張と根拠、証拠資料の引用の仕方、メリット/デメリット の3要素など、わかりやすい構成になっているか。
質問への応答:質疑に噛み合った応答、質疑に対するすみやかな応答、適当な応答の長さ、逆に 質問したりしていないか 。
「質疑」
スピーチ全般:正しい発音・アクセント・声量・速度など、聞き取りやすい日本語で、わかりやすい 表現を使いながら、質疑ができているか。
質問の仕方:意見を述べたりせず、質疑ができているか。また、礼儀正しい態度で質疑ができているか。
質問の質:相手の立論の弱点(論理の飛躍、主張とデータのつながり、証拠不足など)をついた効果的な質問ができているか。
「第1反駁」「第2反駁」
スピーチ全般:原稿ばかりを見るのではなく、審判を意識しながら、正しい発音・アクセント・声量・ 速度など、聞き取りやすくわかりやすい表現を使いながら、反論ができているか。
議論の構成:サインポスティング、ナンバリング、ラベリング、主張と根拠、証拠資料の引用 の仕方が正しくなされ、わかりやすいスピーチスタイルになっているか。
議論の内容:根拠/証拠をついたりしながら、論理的な反駁ができているか。議論全体にバランス良く反駁できていたか。議論の優位性をしめしたり、要点を説明できているか。
※予選通過チームを決める際に、勝敗数・得票数が同じで且つ直接対決がなかった場合には、チームのコミュニケーション点が多いほうが上となります。
※全国予選の個人賞は予選3試合のコミュニケーション点をもとに決定します。
7.立論の形と表現例
以下の形を参考に立論を作ると良いでしょう。
※以下の例の赤字の部分はそのとおり読むことをお勧めします。
-------------------------------------------------- 肯定側 立論例----------------------------------------------------
これから肯定側の立論を行います。
まず、プランを述べます。
1.~
それでは、プランから発生するメリットを( )点、説明します。
メリット( 1 )は、「○○○○」です。
発生過程を説明します。
現在、韓国では~。
証拠を引用します。出典は2013/00/00の「〇×△news」です。引用を始めます。
【~~~~】引用を終わります。
このように、~なのです。
しかし、プランを導入することで、上記の問題は解消されます。なぜなら~からです。
証拠資料です。〇〇新聞2010年00月00日の記事より引用を始めます。
【~~~~】引用を終わります。
よって、~になり、メリットが発生します。
次に、メリットの重要性を説明します。
~~~~~。
以上で、肯定側立論を終わります。ありがとうございました。
-------------------------------------------------- 否定側 立論例----------------------------------------------------
これから否定側の立論を行います。
否定側は肯定側の定義に従い、現状を支持します。
肯定側のプランを採用することによって起きるデメリットを( )点述べます。
デメリット( 1 )は「○○○○」です。
現在、~です。
証拠資料です。出典は、2010.00.00の〇〇ニュースです。引用を始めます。
【~~~~】引用を終わります。
このように、~なのです。
しかし、プランを導入することにより、~という問題が発生します。なぜなら、~からです。
証拠を引用します。2013年00年00日の○○新聞の記事より引用を始めます。
【~~~~】引用を終わります。
以上のように、~という問題が発生します。
次に、デメリットの深刻性を説明します。
~~~~~。
以上で、否定側立論を終わります。ありがとうございました。
-------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
立論や質疑、反論の実際の例は、HPで確認できます。
・第3回大会~第8回大会全国杯決勝戦スクリプト&映像 http://nihongodebate.wixsite.com/korea/transcript
・第10回大会(2022)全国大会決勝戦はこちら 바로 가기
・第9回大会(2021)全国大会決勝戦はこちら 바로 가기
8.オンライン試合における留意事項
オンライン開催では、本大会ルールの想定と異なるため、いくつかの変更が必要になります。また、ルールそのものは変更しないものの、試合の進行上、例年と異なるやり方が必要になる部分もあります。以下の注意点は、既存のガイドライン・規則・細則に優先されます。
1. 注意の必要なポイント
① 試合中に相手チームから証拠資料の提示を求められた場合(各スピーチ終了後の準備時間内)
オンラインでは紙に印刷したものを見せることが難しいため、zoomのチャットに証拠資料(出典、引用した文面、中略した文面)を貼り付けることで、証拠資料を提出するものとします。この場合、準備時間が終了しても、証拠資料を返却する必要はありません。チャットにテキストを貼り付ける形で証拠資料を提出するため、zoomに接続するパソコン等ですぐに貼り付けられるよう、事前に準備しておく必要があります。
② 通信の禁止
「1.参加選手が個別に参加する場合の出場選手間の通信(通話、SNS、メールなど)、2.出場選手によるWeb閲覧、クラウドデータなどへのアクセス」に限ってはオンライン開催時の例外規定として認めるものとします。試合中にチームの登録選手以外の者と相談することは引き続き禁止されます。 これらに違反した場合、反則負けになる場合があります。
2. 通信等に問題が発生した場合の扱い
① 選手の通信等に問題が発生した場合
担当ステージがまだ残っている選手に通信等の問題が発生した場合、主審は試合の中断を宣言し、以下の順番で対応します。
1.まず、5分待ちます。この間に当該選手が復帰できる場合は、主審の指示する方法で試合を再開します。
2.5分を超えても当該選手が復帰できない場合の対応については主審が判断するものとし、その時点で試合は不成立となり、問題が生じた側の不戦敗という処理になることもあり得ます。
通信に問題が発生し、復帰できた場合の再開方法については、
1. 当該スピーチの冒頭からやり直す
2.中断した時点から再開する
3.問題により聞き取れなかった部分のみ再度読み直す
のいずれかの対応となります。
どの方法を採るのが最も公正かつ合理的かは、スピーチの残時間や問題の程度等、発生時の状況を総合的に考慮して決めなければならないため、主審の判断に委ねるものとします。
スピーチの途中から再開する場合、残りスピーチ時間は主審が判断します。
試合が準備時間の途中で中断した場合、その準備時間から再開します。この場合、残り準備時間は主審が判断します。
② 審判の通信等に問題が発生した場合
審判の通信等に問題が発生した場合、主審(主審の通信等に問題が発生した場合は副審)が試合の中断を宣言します。この場合、まず5分程度待ちます。
当該審判が試合に復帰できる場合、中断したステージから試合を再開します。
当該審判が試合に復帰できない場合、残った審判のみで試合を再開します。この場合、得票数・コミュニケーション点は残った審判の平均を、復帰できなかった審判のものとみなします。
なお、肯否の得票が同数になる場合、主審が投票した側の勝ちとします。主審が復帰できない場合は、副審の中であらかじめ決められた者が投票した側の勝ちとします。試合を再開するとき、残り時間の考え方は選手の通信等に問題が発生した場合と同じです。
③ タイムキーパーの通信等に問題が発生した場合
タイムキーパーの通信等に問題が発生した場合、原則として、審判の一人がタイムキーパーを兼ね、試合をそのまま続けます。
3.カメラ・マイクの運用について
マイクについては、雑音等の混入を防ぐため、スピーチを行う人のみがONするものとし、それ以外の者は原則としてミュートの設定を行ってください。
カメラについては、出場メンバー(個別に参加している場合は、スピーチしていない者も含む全員)・ジャッジ共に、試合中は原則として常にONするものとします。
9.反則行為と処分
反則行為
以下の項目に該当する場合は、反則行為と見なされます。
大会に出場者として登録されていない者が出場したとき。
あらかじめ届けられた担当ステージと異なるステージを担当したとき。
同一のディベーターが2つのステージを担当したとき。ただし、3人チームの場合は、立論と質疑の兼任は認める。
司会者の指示に従わず、試合の継続が困難と判断されるとき。
証拠資料をねつ造、改変、著者の意図を曲げるような不適切な省略をしたとき。(運営委員会で証拠資料の確認をする場合があります)
各チームのディベーターが、試合中にチームのディベーター以外の者と相談をしたり電話・パソコン等、使用が禁止されているものを使用して(大会用のZOOM以外の)外部と通信したりしたとき。
相手チームから、事前に提出した証拠資料以外の証拠資料提示が求められた際、これに応じないとき。
各ステージに与えられた制限時間を守らなかったとき。
著しくマナーに反する行為があったとき。
その他、ディベーター及びアドバイザー並びにチームの関係者が大会運営に重大な支障を生じさせたとき。
反則行為に対する処分
反則行為があった場合は、審判及び実行委員会の判断で、該当チームを反則の程度により、厳重注意・減点・敗戦・失格のいずれかの処分を行うこととする。
相手チームに反則があったと判断した場合、試合終了直後に、司会者の許可を得た上で、審判に申し立てができる。
10.試合の判定
試合の判定は審判が行う。 審判が行う判定では、次の二つのことをする。
1)勝敗の決定をする。
2)個人点を付ける。
勝敗の判定は、基本的には次のように行う。
1)個々の論点
個々の論点については、次の基準で判断する。
一方のチームが根拠を伴って主張した点について、相手チームが受け入れた場合、あるいは反論を行わなかった場合、根拠の信憑性をもとに審判がその主張の採否を判断する。
一方のチームの主張に対して相手チームから反論があった場合には、審判は両者の根拠を比較して主張の採否を決定する。すなわち、主張の根拠が反論の根拠よりもすぐれている場合には主張を採用し、そうでない場合には主張を却下する。この際、一般には次のような基準が考慮される。
a 根拠を伴うものは、根拠を伴わないものより有利になる。
b 論理的理由づけのうち、より緻密なものがそうでないものより有利になる。
c 証拠資料のうち、事実報告においては具体性・媒体の性質など、統計資料においては調査時点・調査方法など、専門家の見解においては理由づけの良さ・専門性の高さなどの観点で優れているものが有利になる。
2) 個々のメリット(あるいはデメリット)の大きさと数
審判は、個々の論点についての決定に基づき、次のように個々のメリットあるいはデメリットの大きさを判断する。
発生過程については、メリットあるいはデメリットとして述べられたことが、プランを導入した場合のみに確実に発生すると言えるかどうかを判断する。一部分のみ発生するという判断、あるいは逆の事態が発生するという判断もありえる。現状のままでも発生すると言える部分は、メリットあるいはデメリットから除外する。
重要性/深刻性については、発生すると判断された部分についてのみ、それがどれだけ重要か/深刻かを判断する。ここで判断された重要さ/深刻さの程度が、メリットあるいはデメリットの大きさとなる。メリットとして主張されていたことが実は深刻なデメリットであった、あるいはデメリットとして主張されていたことが実は重要なメリットであったという判断もありえる。
3)メリットの全体とデメリットの全体の比較
審判は、個々のメリットあるいはデメリットの大きさについての判断に基づき、メリットの全体とデメリットの全体のどちらが大きいかを決定する。なお、互いに類似した複数のメリットあるいはデメリットがある場合には、重複を排除して全体の大きさを判断する。