10月30日品川シンポジウムのご案内
「政策形成への研究者の関与と利益相反-専門知の利用と企業の影響力を考える」
日時 2025年10月30日午後2時-5時
場所 TKPガーデンシティPREMIUM品川HEART カンファレンスルーム8C
(〒108-0075 東京都 港区港南1-8-23 ShinagawaHEART 8階)
開催方法 ハイブリッド
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10月30日シンポジウムについて
日本の立法・政策形成過程では、審議会、検討会などが重要な役割を果たしており、ここには、有識者/専門家として、大学研究者らが参画しています。また、政策形成等の過程では、学術論文も一定の役割を果たしているかと思われます。こうした局面では、大学研究者らは、専門的学識と研究成果に裏付けられた専門知をもって、研究者として立法・政策形成過程に貢献することが期待されています。他方では、大学研究者は、企業から寄附を受け、企業と共同研究をし、企業の外部取締役や顧問等になることも稀ではありません。確かに、こうした企業との関係は、研究上有用であったり、社会貢献となっていたりすることもあるでしょう。交付金が削減される中で、研究遂行のために、止むなく行う例も増えていると思います。デジタル/AIを中心に技術変化が激しく、これに伴い法制・規制が次々に変化する中、研究者は、企業に頼まれて知恵を貸しているのかもしれません。しかし、専門家・有識者として選ばれたり場を与えられたりしているのであれば、社会的信頼、透明性・公平性が損なわれないように行動したり発言したりするべきではないでしょうか。審議会・検討会については、人選・運営等の適切性をめぐる課題も残っているように思います。
日本では従来、研究者の倫理、研究者の利益相反といえば、医学分野が中心であり、治験や医薬品・食品等の承認・許認可、産学連携に関係する問題と捉えられてきました。しかし、上で書いたような社会的変化がある中、そろそろ法学のような分野でも、また立法・政策立案等に関しても、専門家の責任や倫理、利益相反の問題を考えるべき時期にあるように思います。
本シンポジウムは、このような問題意識をもとに、企画されました。当日は、デジタル・環境等の分野での日本における政策形成のあり方と課題についてお話を頂いた後に、ビックテックを中心とする企業の影響力と研究者の利益相反に関する問題にに取り組んでこられたLianos先生(英国UCL教授、英国競争審判所委員、元ギリシャ競争委員会委員長)から講演をいただきます。その後に、利益相反の専門家である明谷早映子先生(東京大学)に利益相反管理について解説をいただきます。このようにして、この問題を皆さまと議論させていただき、検討を深める場とさせていただければと思っています。
以上
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言語等について
概ね日本語ですが、1部、英語でのご講演があります。同時通訳があります。
対面会場では原音声を流します。
対面会場で同時通訳をお聞きになる方は、PCとヘッドセット(イヤホン)をお持ちください
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主催
神戸大学プラットフォーム科研(研究代表・池田千鶴教授)
グローバル独禁科研(研究代表・和久井理子教授)