2024年度シニア会長予定者 遊道 義則 先輩
2024年度理事長予定者 大井山 靖征 君
大井山:2024年度の理事長所信のスローガンで「心を結ぶ」という言葉を使わせていただいている。入会して自身が経験してきたこととして、人との関わり合いの可能性を引き出すということがある。例えば誰か仲の良い人に言われたから頑張ってちょっとやってみる。アイデアが行き詰ったときに誰かが助けてくれるなど人との関わり合いが一番学びになっているということを会員に伝えたいという思いがある。
大井山:サブタイトルの「~地域によりそい Happy の連鎖を~」だが、ハッピーというのは事業をやることで市民県民の人たちが幸せを感じ、遠回しになっても誰かの幸せに繋がる。その幸せを感じた人が新たにまた自分たちも同じことやってみたいという発想になって、幸せを生む連鎖が起きる。自分たちから人間関係を広げて心を結び、絆を強固にしたい思いがあります。色んな人のビジョンをまちづくり団体の我々が吸い上げてそれを思いにすることで市民県民が望むような形になっていくと考える。独りよがりにならないで欲しいという思いがあり、ビジョンに向けて青年会議所の運動・活動を通して人が求める良い地域になり、市民県民が愛情と誇りをもてる地域が生まれてくるようなストーリーで考えており、その愛情と誇りがこのサブタイトルのワードになる。
大井山:遊道先輩の所信を見させていただいて、「心」や「幸せ」というワードがあり、魅力ある人づくりが魅力あるまちづくりに繋がると書いてあり、自身の所信と共通している部分を感じている。
遊道:自分も現役の時はガムシャラに頑張っていた。しかしながら地域の役に立っていたのかと言われれば、もしかするとあまり役に立っていなかったかもしれないと感じている。それでもその経験があったお陰で「遊道に頼めば何とかしてくれる」という関係が築けたと思っている。だから委員会や例会、そしてこの対談もそうかもしれないがそれぞれの活動に対して真剣に向き合うことがすごく大事だと思う。当時はゴルフをしたり、呑みに行ったりと楽しいというだけの理由でJCをしていた方もいた気がする。それはそれで悪いことではないが勿体ないなぁと思う。やはり高い志を持って、将来 地域のために市民県民のために何かできる人になるためのトレーニングの場所がここにあると私は今でも思っている。
熱意溢れる遊道シニア会長予定者
次年度への想いを語る大井山理事長予定者
大井山:例えば例会委員会だと『会員の学び』という部分に関しては人間的な魅力を引き出す年度にしたいなと考えている。また総務委員会の議事録などの文字起こし作業などを機械化することで、時間的効率化を図り、他の事業や委員会活動により多くの時間をさけるのではないかと考えている。財務・規則・渉外委員会では福井、石川、富山の3県の合同の事業をやろうという話もある。北陸新幹線が敦賀まで延線するのでまだ公式ではないが、そのメンバーを集めてその委員会を作ろうという話もでている。3県都LOMの今までの繋がりをより強固にするような事業が行えたらいいなと考えている。また、広報の部分で近年の富山青年会議所は「縁の下の力持ち」のような立ち位置で自己主張の強い発信はあまりしてこなかったが、どんな会員がいるのかを知ってもらうのも発信の一つだし、SNSの発信だけが富山青年会議所の魅力ではなく、例えば市民の人ともっと距離を縮められるように相談所のような市民の人と交流しながらいろんな話を相談に乗ってあげるような機会を設けたいと思っている。より市民の人に「見える活動」を取り入れたいなと思う。それが会員拡大や、事業への動員などにも繋がるのではないかと考えている。
遊道:私の現役の時とは時代が違うし、やはり「公益社団法人」であるということで、やらなければいけないことが恐らく我々の時よりもたくさんあるのではないかと思う。総務委員会が最新の技術を駆使して議事録を作ることは良い事だと思う。私は1995年に入会したがWindows95が出たころで、それまではワープロを使っていたのだが、インターネットやWord、Excelを使うようになってきたのはまさにその頃の世代である。雑談の域を超えていない弊社の役員会しか知らなかった私には、理事会のアジェンダや資料、議事録には、当時は驚かされたが「これは使える」と思い早速会社に導入したこともあった。やはりJCは学びの場だと思っていて、会社の大小関わらず、何か使えるものは絶対にここにあるはずだと思うので様々な事を吸収していけば良いと思う。そういう意味で最新技術を取り入れるということは大事だと思う。理事会がPCを使い始めたのは1999年の総務委員長のときで、当時の専務は「これからの時代はPCでの会議が必要だ」ということで、最新技術を取り入れていた。青年経済人としては、情報のアップデートは必要なことだと思う。
大井山:私も最新技術に触れる機会を提供することも魅力の一つだと思う。最近ではチャットGPTという最新のAI技術があるが、触ったことがある会員が約半分ほどであった。残りの半分が最先端のツールがどんなものかわからないという現状で青年経済人としてこのような課題は解決したいなと感じている。新しいものに触れる機会は青年会議所の役割のひとつであるし、先ほど言われたようにここでの学びを自社に持って帰るのが一番だと思う。卒業したときに「JCやっててよかった」と思ってもらえるような会にしていきたいなと感じている。
遊道:人数が減ってきていることについては十分承知しているが、委員会運営は大変だろうなぁと思う。ある程度の人数がいていろんな委員会ができるからこそいろんな事業もできたり、いろんな事業をやるからこそ絆が深くなり切磋琢磨できたりということは間違いなくある。「公益社団法人」である限り、やらなければならないことがいっぱいあると思う。人数も減ってきていて、事業もそんなにたくさんできるわけではないとなると、せっかくの魅力も減ってしまい非常にもったいない。少ない人数でも、一人ひとりが成長する舞台は理事長が率先して作っていかなければならない気がする。
大井山:2024年の特徴として去年より委員会を1つ増やした。会員が減少しているのになぜ、増やすのかという話は理事会でも出ていたが理由としては委員会にはスタッフを中心に10人ちょっとの人数がいるがスタッフ以外のメンバーに対して気配りが出来ない、会を回し切れてないという問題点があると感じている。だからその分チームをもう1つ増やして事業を分散させ1人1人に関わってもらう機会を増やし新たな事にもチャレンジしてもらいたいと思っている。
遊道:数がいれば良いということはいうまでもないが、いないならいないなりにやればいいと思う。我々のときは40人ぐらいしかいないROMもあった。例会委員会は特に重要な委員会だと思う。単純に年間12回、半分は公開例会だと仮にしたら、同じ年頃の中学校や高校の同級生で2か月に1回誰かの講演会を聴くかと言われたらまず聴かないと思う。一般公開していろんな人に来てもらっているけども、本当は同じような世代の人たちに聞いてもらい勉強していただく機会になれば良いと思う。例会委員会というのはどんなに人数が減ろうが、どんな時代になろうがJCにとって不可欠な事業だと思う。その他は時代に合わせて次世代育成などを行っていけばいいと思う。
大井山:次世代委員会でいうと、自分自身で何かをやっている枠から誰かと協力した方がたくさんの効果があるということを伝えていきたいと考えている。1人では出来ない事業、人と協力するとこんな素晴らしいことが出来るということを次世代の人に学んで欲しい。
大井山:私が2018年入会で2019年が全国大会であった。正直何をしていたかわからないまま始まった全国大会だった。全国大会では収益も得られて、その後富山に美術館ができるきっかけになったという話も聞いている。そうしたスケールメリットを出せている事業は今ではあまりなく、いかに自分たちの想像力が乏しいかということを実感している。そういう意味では、当時の先輩方の人間関係などをお伺いできることをすごく楽しみにしている。
遊道:全国大会はあの台風さえなければもっと素敵な大会になっていたのだろうなぁと大変悔やまれる。過去のことに「たら、れば」はないのだけれども…。しかし本当にあの誘致までの現役の皆さん、シニアの皆さんの努力と熱意があったからこそ、実現した全国大会だったと思う。ただ私自身は全国大会を経験していない。私が入ったころは全国大会を経験されていた人たちがまだたくさんいらっしゃったので、やはりすごい大会であったとか、その大会がきっかけで自分たちがすごく成長できたという話をよく聞いていた。ちょっと話は変わるが、日本JCに出向したことがある人は、全国各地に友達ができる。日本JCで活躍した人が皆さん口をそろえて言われるのは、全国にネットワークができ良かったということである。特に日本JCに出向した人たちは卒業したあとの仕事の関係ができるというお話もある。出向や全国の部会でできたネットワークがきっかけとなり、卒業後に会社がすごく大きくなったという方もおられる。JCの繋がりを利用してネットワークを広げることは本当に大事なことなのだろうなぁと思う。
真剣に頷く板川総務委員長
オブザーブ参加にて熱心にメモを取る西村専務理事予定者
遊道:私が現役のころ、先輩方に「あんたらえらいのう、ようJCやっとるのう」と言われたこともあったが、そのお気持ちが何となく分かる年頃になって来た。本当に皆さんは素晴らしいなと思う。皆さんのお仕事にもよるかと思うが、現在、とてもじゃないけどJCなんかできないような状況にある方もいらっしゃるだろうと感じている。私はあの時代にJC活動ができてよかったなぁと純粋に思っている。当時はバブルがはじけたということもあったが、あれは金融バブルがはじけただけで、不動産や金融商品を持っていた人たちはある程度痛手を被ったのか知れないが、製造業が圧倒的に多い富山の人たちは、あまり関係なかったのではないかと思う。ちょっと大変だったと感じていたのがリーマンショックの後だが、それ以外は平穏な時代に仕事の余力でちょっとJCをやっていたというのが本音である。しかし今はどの業種もコストはどんどん上がり、人材はいない。まだ仕事がある業種はいいだろうけど仕事がどんどん減っていく業種もあり、本当に大変な時期だと思う。そんな中でよくJC活動をやってらっしゃるなと、すごいなと心から敬意を表するばかりである。私は卒業して20年近くになるが、誤解を恐れずに言うと、最近本当にこの国がダメになってきたなと危機感を感じている。よく人を創るのは百年の計というが本当にそうだと思う。大東亜戦争で敗戦してからGHQに骨抜きにされ、明治がもし最初の近代化だとすれば、戦後復興の時代だといわれた時代に教育が大きく変わり、経済も産業もすいぶん大きく変わって日本も大きく成長した。その後我々が就職するくらいまでかな、日本は強い国という実感があった。リゲインの栄養ドリンクのCMで「24時間働けますか」というコマーシャルがあったが今では信じられない。そのような時代を経て、便利になったし、いろいろなものが豊かになったのだと思う。そして今、子どもたちが自分の主張をしないようになってきたという話を聞く。高校生や中学生に夢は何かと聞くと、夢がない子が半分以上いる。自分が理事長所信を書いた時から揺らいでいないのは、物事に感謝すること、人に感謝し、この人のために頑張ろうと思う心である。これが、今の日本人に足りないのではないかなと思う。サムライブルーを応援する日本人サポーター達がごみを拾って、スタジアムをきれいにする姿が称賛されているが、あのような行為、心こそが日本人がもともと持っていた特性だと思う。このような日本人がもともともち合わせていた美徳、徳を積むといわれることが間違いなくなくなってきている。根本的に教育を変えて強い日本を取り戻さないといけない。しかしそうなるためには百年はかかるだろう。何も変わらなければ、みんなの子供が結婚して孫ができ、その孫たちの時代にはドイツに抜かれたとかマレーシア、フィリピンに抜かれたとか、そんな話になりそうな気がする。
青少年の事業をやれとか、教育を変えていこうとか、そういう気持ちは全くなくて、自分が日本という国の一員であるとか、富山という地域の一員であると認識しながら仕事し、地域のことをやるということが私は絶対に大事だと思っていて、それがJCで習ったことじゃないかなといつも思う。「JCに入ったら自分の殻を破れ」「JCを卒業したらJCの殻を破れ」とよく言われた。我々の世代こそが、自分たちは何をしなきゃいけないのかとか、今会社でこんな問題があるとかみたいなことを話し合って、JCを卒業したってその絆でお互いが成長するという意識がないと絶対だめだろうなと私は思う。だからJCにいる間、なんでこんなことやっているのだろうと思うことが本当にいっぱいあって、なんでこの人にこんなことまで言われないといけないのかと思ったこともあったけれど、全部役に立っているような気がする。入会前の私は家と会社の往復しかしたことがなく、世の中の事を全く知らなくて、そのままJC入って…。お酒の飲み方や遊び方も教わりながら、世の中ってこうなんだってことをあの時すごく学んだ気がする。だから本当に楽しかった。みんなと一緒にいるのが楽しかったし、みんなで呑んだり食べたりするのも楽しかったし、これからの会議はこうじゃないとだめだとか言いながら、アジェンダを作り議案書を作り、終わったら議事録を役員に回してハンコ押してくださいと言いながらやったりしたことも本当に良い思い出になっている。現役の皆さんには、是非、今やっていることを真剣に楽しんでほしいなと願う。それが絶対に自分のためになる。地域のためでもなければ、こいつのためでもあいつのためでも何でもない。自分のために絶対になるし、そのことが地域をよくするのだろうと信じて私はいつも頑張っている。だから、入った以上は真剣にやってほしい。ある先輩がおっしゃったが、「パチンコをする人は一生懸命にはパチンコしない、真剣にやるんだ。」と。すごくわかりやすいなぁと思った。仕事するときに一生懸命仕事している人って沢山いるよね。でも会社で真剣に仕事している人はどれだけいるだろう。本当に真剣にやるっていうことがまず大事。それからお互いに叱りあえる仲間で、叱られる方も叱る方も本当にそこに愛があるっていう認識をもって、ぜひ叱る叱られる団体であってほしいなと思う。あとはとにかく、無理をせずに身体に気を付けてもらいたい。