おみくじは日本の伝統的な占い方法であり、詩や文章で表現されることが多いため、その解釈には一定の注意が必要です。おみくじを読み返す際には、以下の点に注目することが読み解きのポイントになります。

文脈を考慮する: おみくじの詩や文章は一節だけではなく、一連の文章として成り立っています。それぞれの句や行を単独で捉えず、全体の文脈を考えることが重要です。全体の流れや前後の文との関連性を理解することで、より正確な解釈ができます。

象徴や比喩の理解: おみくじの詩には多くの場合、象徴や比喩表現が含まれています。具体的な言葉の背後に隠された意味や、それが象徴するものを考察することで、深層のメッセージを理解できるかもしれません。

文言のニュアンス: 詩や文章では、特定の言葉の選び方や表現によって微妙なニュアンスが生まれます。ポジティブな言葉が使われているが、それには程度や制限があるのか、否定的な言葉にも希望や機会が含まれているのかなど、文言をよく読み解く必要があります。

文化的背景の理解: おみくじの詩は日本の文化や伝統に根ざしていることが多いため、日本文化や宗教的な要素を理解すると解釈がより深まります。

直感を信じる: おみくじは直感的なアプローチも重要です。解釈には主観が入る部分もありますので、自分の心に寄り添って何を感じるかを大切にすることが大事です。

状況に合わせる: おみくじはその時々の状況によっても解釈が変わることがあります。同じおみくじでも、違うタイミングで読むと新たな意味が見えることもあります。

これらのポイントを考慮しつつ、おみくじの詩を読み返すことで、より深い洞察を得ることができるでしょう。ただし、おみくじの読み解きは難しいこともあり、人生の重要事項を決めるなどはせずに参考としてとらえるのが良いでしょう。 

神社のおみくじには何故和歌が書かれているの？

NHKの「チコちゃんに叱られる」で「おみくじには何故和歌が書かれているの？」というテーマで番組がありました。

ゲストの方はたしか「そこに詩があったほうがさまになるから」など言っていたような気がします。もちろんそんな返答ではチコちゃんに叱られてしまいます。

そして成蹊大学のおみくじ研究では有名な教授が解説してくれていました。

そこに和歌があるのはその歌こそがおみくじだからです。一緒に書かれている吉凶はあくまで目安であって、和歌が大事なんです。

私も時々「詩が大切ですよ」と投稿しますが、おみくじを引いて皆さん真っ先に目が行くのは吉凶の所かと思いますが、まあそれは仕方ないとしても、一番大切な和歌の所は是非読んでくださいね。

そして自分の状況をその歌にあてはめ自分の置かれている状況を知ります。そして解説があればそれを元に毎日の暮らしをどうすべきか軌道修正します。

ここでやはりお勧めは持ち帰り読み返すことです。人は一度読んで感動してもまた読み返すと新たな気づきや感動があることもあります。ですからその場に結ばず是非読み返してください。

神社やお寺によっては凶の場合は厄払いの為置いていくということを薦めているところもあります。

しかし凶のおみくじにもその悪い状態をどうしたら抜け出せるかが書いてあり、そこに結んだらそれっきり読むことは無くなるので、本当に厄払い出来るのか考えてしまう事もあります。

そのおみくじの保管場所には、開運おみくじホルダー吉むすびがぴったりです。図柄も良縁祈願、合格祈願、運気アップなどありますので、よろしくお願いします。

おみくじの御託宣（文章）は難解なことが多いので、少しでも皆さんのお役にたてればという気持ちで、今現在日本において最も使用されている、「元三大師みくじ」および元三大師についてご紹介します。

 ●概略

元三大師は912～985に存在した天台宗の18代目の天台座主（天台宗での最高の位）です。 元三大師はこの延暦寺中興の祖と言われ、名前を良源、または慈恵大師、角大師とも呼ばれ、そして亡くなった日が１月３日であることから「元三大師」と言われています。よって元三大師は、本人は今現在そのように呼ばれていることは、知らなかったのです。また慈恵大師の名は、やはり入滅後一条天皇より「慈恵」の諡（おくりな）を賜りました

  ●功績 

沈滞期を迎えていた比叡山の基盤確立に手腕を発揮しました。特に南都高僧と法論を行って論破したり、村上天皇の皇后の安産祈願を行いました。そして堂を再建し、比叡山の伽藍の基礎を造りました。天禄元年(970年）には寺内の規律を定めた「二十六ヶ条起請」を公布し、僧兵の乱暴を抑えることにも意を配りました。

 ●天台宗

元三大師の天台宗は、元来中国の天台大師智顗が開祖です。滋賀県の比叡山延暦寺が総本山で、平安時代に中国に仏教を学びに行ったことで知られる、伝教大師最澄が本格的に開きました。

  ●風貌

実は美形であったと言われ、岩崎陽子『王都妖奇譚』プリンセスコミックスにもイケメンさが、描かれています。しかしながら、良源が自ら鏡に映った顔を写したという異形の像（角大師）を摺写し魔除けの護符とする風習も盛んで鎌倉時代には疫病退散のため不動明王との像を一万対摺るなどということも行われていました。

 ●角大師

角大師の風貌は非常に異形なものでありますが、当時疫病が流行ったおり、元三大師の元に疫鬼が表れ、元三大師もこの疫病に罹らなくてはならないと言われました。小指を出したところたちまち、発熱し耐え難い苦しみを覚えたのでした。しかし心を寂静に澄し、円融の三諦を観じて、疫鬼は弾き出されました。そしてこの術を知らない衆生のものを気の毒に思ったのです。そして弟子に全身の鏡を持ってこさせ、禅定に入るとこの鬼の姿になったのです。そして弟子の明普阿闍梨がその姿を写し取り、そして版木にしてお札に摺ってくれと言われたのです。このお札を家に貼り疫病も治まったという事だったのです。（『元三大師』（山田恵諦猊下著）を参考にしてあります）

  ●おみくじとのつながり

おみくじの漢詩自体は中国から来た、天竺霊籤（てんじくれいくじ）であり、日本に伝来したのは、室町時代初期と言われていますが平安時代という説もあります。平安時代の場合、元三大師は、天竺霊籤を読んでいるわけですが、一番有力なつながりの説は、江戸時代に天台僧「慈眼大師」天海が尊敬している元三大師が夢に現れ、「観音菩薩に祈念して、いただいた偈文が信州戸隠山明神にある。これは人々の困難を救う処方箋である。これで衆生を利益せよ。」とお告げがあり、これが元三大師みくじといわれる由縁です。