ピリヒバ

Corallina pilulifera Postels & Ruprecht, 1840

レア度:いつでも見られる

形態:高さはせいぜい5㎝程度の、背の低い海藻。海藻群落の最下層に生えるため、季節によってはヒジキウミトラノオに覆われて見えないときも。藻体は明瞭な節に分かれるため、無節石灰藻に対して、「有節石灰藻」とだけ言及されることもある。枝は平面的に分枝して、羽のように広がる。しかし、枝の幅や長さには変異が大きく、ところが違えば同じ種類に見えないことも多い。色も、白、ピンク、黄色などと様々である。

生息域:葛登支では、平磯の沖との境目のところに群生する。

生態:本種、および藻体に付着する珪藻類の分泌物によって、ムラサキウニ Anthocidaris crassipina の着底変態が誘起されることがわかっている(李ら, 2004)。

その他:単に「石灰藻」といえば、当研究室ではだいたいこれを指すと思う。フジマツモと同じく、中からは大量の小さな生き物たちが見つかる。和名は種小名の音の響き(ぴるりふぇーら)と、藻体の葉がヒノキの仲間(ヒバ)に似ていることにちなむ。

2021年1月 大友
2021年1月 大友
2021年1月 大友
2021年1月 大友
2021年2月 大友
2021年2月@大間 大友
2021年2月@茂辺地 大友
2021年4月 とみよし 綺麗だなァ
021年5月 藤本
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引用文献:

  1. 李景玉・ Ab Rahim, S. A. K.・ Satuito, C. G.・ 北村等, 2004. 石灰藻ピリヒバ分泌液に含まれるムラサキウニ幼生の変態を誘起する活性物質の特性. Sessile Organisms 21 (2): 41-46.