レア度:いつでも見られる
形態:体長は大きいもので30㎝程になる。背面は強く湾曲し、腹面は平らのため、断面はやや角ばったかまぼこのような形になる。体色には2型(連続的な)があり、緑褐色の個体(=「アオコ」)と黒色の個体(=「クロコ」)がいる。背側面と腹側面には列をなす大きな疣足があり、背面と腹面には小さな疣足がある。腹面には列が不明瞭な管足が並ぶ。
生息域:北海道~九州、中国の転石帯に分布。葛登支では完全に干上がらないところであればどこでも見つかる。
生態:触れると固くなるが、キュビエ管(ねばねばする白い糸状のもの、ナマコ類の捕食防御)は出さない。また、本州などでは消化管内にカクレウオの仲間が寄生する。
その他:身は湯に通してから刺身や酢の物にして食べる。こりこりした食感で、ややアワビに似ている気がする。煮て干した「いりこ」や、内臓を塩辛にした「このわた」は珍味として、中華料理で重宝される。